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社内レポート

2013年5月22日(水)

Googleの理念と普遍的なアルゴリズム

コンテンツは訪れるユーザーのために創る

インターネット業界の旬な話題を定期レポートするGMO最新ネット業界レポート SEO編を担当するのは、GMOインターネットグループのSEO事業を担うGMO TECH株式会社。独自の分析システムを有し日々変わる検索エンジンの動向を徹底分析、全てをロジカルに数値化したWeb戦略を提案する同社はSEO対策を事業軸としながら、今後ニーズが高まるスマートフォンにおける集客事業の展開にも力を注いでいます。

記事INDEX

はじめに

本レポートでは、皆様に分かりやすく親しみやすい形で、SEO界隈の情報をお届けできればと考えております。

今回のレポートですが、最近のSEO業界というと、ペンギンアップデートというアルゴリズム賑わい(5/15執筆時点)を見せていますので、初回となる本レポートでは、Googleの理念とアルゴリズムについて、少しお話しをさせて頂きたいと思います。
※今回ペンギンアップデートには触れておりません。

Googleの理念

まずGoogleのアルゴリズムのお話をする前に、Googleの理念や目指すところについて、確認したいと思います。Googleはコーポレートサイトのなかで次のように言及しています。

■ Googleがユーザーのためにしていること
共同創設者でCEOのラリー・ペイジはこう述べたことがあります。
「完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジンである」。
この発言以来、Googleは成長を続けて検索以外のサービスも提供するようになりましたが、ラリーの言葉の真意は変わりません。検索からChrome、さらにGmailに至るまで、Googleのすべてのテクノロジーに共通する目標は、ユーザーができる限り簡単に、求めている情報を見つけられ、すべき作業を完了できるようにすることです。

■ 世の中にはまだまだ情報があふれている
Googleが他のどの検索サービスよりも多いHTMLページのインデックス登録に成功した後、
Googleのエンジニアたちは、簡単には検索できない情報に目を向けました。その一部は、電話番号や住所、事業別ディレクトリなどで、新しいデータベースを統合するだけで検索可能になりました。
しかし、中にはもっと工夫が必要なものもありました。たとえば、ニュースアーカイブ、特許、学術誌、数十億枚の画像や数百万冊の書籍を検索する機能です。Googleの研究者たちは、今後も世界中のあらゆる情報を検索ユーザーに提供するために開発を続けていきます。


※Googleコーポレートサイトより引用

上記からわかるように、Googleの検索サービスの根幹は世界中の情報を整理して、世界中のユーザーに適切な検索結果を提供することにあるということが理解できます。
しかしながら、世界中の情報を整理するためには、Webの世界が進むにつれて発生する、新しい技術や情報の出し方、流れ方などに対応する必要があり、検索の精度も併せて進化させていく必要があります。そのため、アルゴリズムというものが存在し、それ自体が日々進化しています。

今も変わらない普遍的なアルゴリズム

Googleのアルゴリズムは進化していますが、根底にある変わらないアルゴリズムがあります。それは、Googleが掲げる理念にも以下のように明記されています。

■ ウェブでも民主主義は機能する
Google検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Googleでは、200以上の要素と、PageRank™アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank™のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。またGoogleでは、多くのプログラマーの力の結集によって技術革新が進むオープンソースソフトウェア開発にも力を入れています。

※Googleコーポレートサイトより引用

Googleが取り入れているアルゴリズムの普遍的なものは、Webサイトに張られているリンクを一つの投票として用い、重要なサイトを発見する上で、利用しているということです。
少しデータは古いですが、2008年にGoogleが認識している固有のURLを持つWebサイトの数が1兆を超えたというデータがあり、今も毎年数千万単位でWebサイトが増加しているというデータも存在しています。
そのような膨大なデータで溢れ返っているインターネットの世界において、すべてのサイトが有用というわけではなく、中には見るに値しないWebサイトもたくさん存在しています。

一方でGoogleには、世界中の情報を整理して、適切な検索結果を提供するという使命があり、人の手によるデータの仕分けには限界があります。
そこでGoogleは、ある程度人の手、つまり一般ユーザーのサイトに対する評価をリンクに置き換え、リンク=ユーザーによる投票=重要、価値があるサイトというアルゴリズムを導入し今もベースとして用いています。
このアルゴリズムは、Googleの検索システム自体が、人間の見たとおりにWebサイトの内容を理解できるようになるまで、変わらないアルゴリズムの一つかと思います。

Content is King

前段でGoogleの普遍的なアルゴリズムについて、ご説明しましたが、少し脱線して、コンテンツについて少しお話ししたいと思います。ユーザーから評価=リンクを受け、かつGoogleから重要なサイトと認識されるためには、来訪するユーザーに対して意味のあるコンテンツとなっていることが必要不可欠です。
そもそも、ユーザーに評価されないWebサイトは、リンクを受けることすらできないからです。
では、ユーザーに評価されるサイト、コンテンツとはなんでしょうか。

よく弊社にも、パンダアップデート(※)と呼ばれるアルゴリズムのリリース以降、そのようなお問い合わせを頂くケースがあります。普段そのような質問を受けた際に、Webサイトとリアル店舗を置き換えて考えて頂くようにします。私たちが普段目的をもって訪れる店舗に求めるものはどのようなものでしょうか。
ショップスタッフの詳しい知識・知見でしょうか、とある商品に特化した専門性でしょうか、はたまた、ショッピングモールのように、どのような商品でも一通り揃っている店舗でしょうか、商品の価格でしょうか。
自社で扱っている商材やサービスにより、当然のことながら必要としているユーザー層に違いが発生し、ユーザーの知識レベルによっても求める情報に差が発生します。
例えば、サーフィンを始めたばかりのユーザーが、実際にサーフィンの関連商品をリアル店舗で購入する際に、店員によるアドバイスが一切受けられないとしたら、商品を購入するでしょうか。
または、熟練したユーザーの場合、初心者のようなアドバイスを求めて購入するでしょうか。

Webサイトも同じで、ユーザー特性を理解し、店舗に来訪するユーザーが求めるもの、または求めそうなものを想定してコンテンツを創ることが、すなわちユーザーに評価されるコンテンツを創造する一歩になります。
Googleもそのような努力をしているサイトを評価したい、するべきと考えていますし、それはごく自然なことです。

そのため、ユーザーが評価=リンクするサイトは重要なサイト、良いサイトと置き換えられ、根底としてページランクというアルゴリズムが存在することになります。

※パンダアップデートについては、以下のレポートを参照ください。
→「Google新アルゴリズムへの対策」

最後に

今回アルゴリズムについて少しですが、Googleの理念に触れる形でご説明いたしました。
最後に話を脱線して、コンテンツについてお話しいたしましたが、お伝えしたかったことは、私たちはGoogleのためにコンテンツを創っているのではなく、訪れるユーザーのためにコンテンツを創っているということ、そして、その情報を適切に分類しユーザーに提供する役目をGoogleなどの検索エンジン各社が担っているという点は忘れないようにしたいということです。
アルゴリズムはそのためのものだからです。

なお、Googleは今もベースにあるアルゴリズムに日々手を入れ進化させています。
今回は触れませんでしたが、冒頭でお話しした通り、直近においてはペンギンアップデートと呼ばれるアルゴリズムの新バージョンを数週間以内に導入するというアナウンス(米時間5月10日時点)もあり、近々、検索結果が変動すると想定されます。これもWebの変化に対応するためのアルゴリズムの進化です。

次回執筆させて頂く時期には、このペンギンアップデートが導入され、内容が明らかになっている可能性もあります。
状況を見て、また本レポートでご紹介させて頂ければと考えています。





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2013.5.15


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