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セッションハイジャックとは?被害発生の原因と効果的な対策

[ 更新: ]

セッションハイジャックというサイバー攻撃を聞いたことはあるでしょうか?これは、悪意のある第三者がユーザーのセッションを悪用し、本人に代わって不正な行動をするサイバー攻撃のことです。

原因は全てセッションIDに関連しており、被害内容は不正出金や情報漏洩など多岐にわたります。セッションハイジャックの概要を理解し、脅威を未然に防ぎたい方は、ぜひ本記事の内容をご覧ください。

目次

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  1. セッションハイジャックとは
  2. セッションとは
  3. セッションIDとは
  4. セッションハイジャックが起こる原因
  5. セッションIDが推測される
  6. セッションIDが奪取される
  7. ID固定化によるなりすまし
  8. セッションハイジャックによる具体的な被害
  9. セッションハイジャックの被害事例
  10. 「YouTube」の不正アクセス事件
  11. 「Apache」のサーバ不正アクセス事件
  12. 「Twitter」のウイルス拡散事件
  13. セッションハイジャックを防ぐための対策
  14. セッションIDをURLに含めない
  15. 推測が難しいセッションIDに変更する
  16. ワンタイムセッションIDを発行する
  17. セキュリティサービスでセッション管理の安全性を高める
  18. GMOサイバーセキュリティ byイエラエで被害を最小限に
  19. まとめ

セッションハイジャックとは

セッションハイジャックとは、悪意のある第三者がユーザーのセッションを悪用し、本人に代わって不正な行動をするサイバー攻撃のことです。Webサイトやアプリはユーザーに快適なサービスを提供するため、個人のセッションIDやcookieを用いて個人認証を行っています。

セッションハイジャックでは、それらの情報を何かしらの手段で盗み出し、本人になりすまして第三者が悪事を働きます。このサイバー攻撃は、IDやパスワードを直接盗み出すわけではなく、全てセッションIDを悪用したものです。

【関連記事】サイバー攻撃とは?種類や被害事例、対策方法についてわかりやすく解説

セッションとは

セッションとは、ユーザーがWebサイトにアクセスしてから、一定の時間内に行う一連の操作のことを指します。具体的には、ログインしてからログアウトするまでの一連の流れなどが該当します。

これは、サーバーとユーザー間で情報のやり取りをスムーズに行うために必要な仕組みで、このセッションを利用しているところを攻撃者に利用され、セッションハイジャックが発生します。

セッションIDとは

セッションIDとは、サーバーが各ユーザーのセッションを識別するために用いる識別子のことです。一般的には、ユーザーがWebサイトにログインするとサーバーからセッションIDが発行され、これをクライアント側が保持します。

サーバーはこのセッションIDを基に、ユーザーが過去にどのような操作をしたのかを把握します。セッションハイジャックでは、攻撃者がこのセッションIDを盗むことで、そのユーザーとして行動を起こすことができるのです。

セッションハイジャックが起こる原因

セッションハイジャックが起こる原因は、主に以下の3つに分けられます。いずれもIDやパスワードとは関係なく、セッションIDに関することが要因となります。

  1. セッションIDが推測される
  2. セッションIDが奪取される
  3. ID固定化によるなりすまし

これらの原因を理解することで、セッションハイジャックへの対策が明確化します。

セッションIDが推測される

セッションIDが第三者に推測されるという事態は、セッションID生成の規則性や予測可能性に問題がある場合に生じます。

例えば、セッションIDが日付や登録名など、簡単に予測できるものであった場合、攻撃者はそれを推測してセッションIDを特定します。規則性が高いものについては、総当たり攻撃で推測してくる可能性があるため注意が必要です。

セッションIDが奪取される

セッションハイジャックは、セッションIDが奪取されることでも起こります。具体的には、攻撃者がWebサイトの脆弱性を突くなどして、不正にユーザーとWebサービスの間に介入し、正規ユーザーからセッションIDを盗み取ります。

特にセッションIDが平文で通信されている場合や、SSL等の暗号化が適切に行われていない場合は注意が必要です。

ID固定化によるなりすまし

ID固定化によるなりすましによっても、セッションハイジャックは発生します。ID固定化とは、一度生成されたセッションIDを継続的に使用し続けることです。

これは、攻撃者が取得した正規のセッションIDを、何かしらを経由して正規ユーザーに使用させ、Webサイトにログインしたことを確認した後、攻撃者が乗っ取るというものです。

セッションハイジャックによる具体的な被害

セッションハイジャックによる被害は深刻なものばかりです。その多くはなりすまし行為によるものなので、金銭的なリスクだけでなく、場合によってはサービス全体を揺るがすほどの被害をもたらします。

▼セッションハイジャックによる主な被害

  • 機密情報が盗まれる:個人・企業の情報が盗み出され、ネット上に拡散される
  • サーバに侵入される:内部システムに侵入され、場合によっては企業全体が揺らぐ
  • 不正に出金される:オンラインバンクに入り込まれ、不正に資金を引き出される
  • クレジットカードで悪用される:ネットショッピング等で不正利用される
  • 登録情報が改ざんされる:重要な登録情報が勝手に改ざんされる

これらの被害は、ユーザー個人だけでなく、企業にとっても大きな損失をもたらします。リスクを理解し、適切な対策を講じることで、セッションハイジャックによる被害を抑えられます。

セッションハイジャックの被害事例

実際に発生したセッションハイジャックの被害事例を3つ紹介します。事件の概要、原因、対応、被害状況について詳しく見ていきましょう。

「YouTube」の不正アクセス事件

YouTubeは2010年に、セッションハイジャックによる不正アクセス被害を受けました。動画のコメントが閲覧できなくなったほか、デマ情報が記載されたポップアップなどが表示されました。

不正アクセスが起こった原因は、コメント出力データの暗号化処理の脆弱性だとされています。脆弱性を突いた攻撃者がセッションIDを奪取し、多くのユーザーに障害を与えました。ただ、YouTubeの運営会社であるGoogleは、この問題を2時間程度で解決に導きました。

「Apache」のサーバ不正アクセス事件

Apacheは広く利用されているWebサーバーソフトウェアで、このサービスも2010年にセッションハイジャックの対象となりました。同サーバの管理者が悪質なURLをクリックしたことで、管理者権限を含んだセッションが攻撃者に奪われました。

また、攻撃者は同時に「JIRA login.jsp」に対してブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)を行い、JIRAアカウントのパスワードを推測しています。このどちらかが成功し、管理者権限が奪われてシステムに侵入され、JIRA、Bugzilla、Confluenceユーザのハッシュ化されたパスワードが流出した可能性が浮上しました。

「Twitter」のウイルス拡散事件

大手SNSのTwitterもまた、セッションハイジャックの被害に遭っています。2010年にTwitterの公式アプリ「Tweet Deck」に罠が仕掛けられ、ユーザーのデバイスにワーム(独立したマルウェア)が感染したことで、ユーザーのアカウントが乗っ取られました。

ワームに感染したユーザーは、遠隔操作で意味不明な内容のリツイートが大量に投稿されるなどの被害を受けました。しかし、犯人のほとんどはPCの操作に興味を持ったユーザーであり、好奇心に駆られて攻撃を行ったとされています。

【関連記事】マルウェアの対策方法とは?感染前後の対処法を詳しく紹介!

セッションハイジャックを防ぐための対策

セッションハイジャックの被害を防ぐためには、効果的な対策が必要です。以下に、その対策を4つ紹介します。

  1. セッションIDをURLに含めない
  2. 推測が難しいセッションIDに変更する
  3. ワンタイムセッションIDを発行する
  4. セキュリティサービスでセッション管理の安全性を高める

これらの対策の根本的な目的は、攻撃者にセッションIDを察知されないことです。この目的を念頭に置き、以下の詳細をご確認ください。

セッションIDをURLに含めない

まずは、セッションIDをURLに含めないことが大切です。攻撃者がセッションIDを知る1つの手段として、URLからの収集方法が挙げられます。

そのため、WebサイトのURLにセッションIDを含めると、セッションハイジャックの格好の的になってしまい、サイバー攻撃を受けやすくなります。これを防ぐため、セッションIDはCookieを用いて管理する方法などに切り替えましょう。

推測が難しいセッションIDに変更する

セッションIDが容易に推測できるものだと、攻撃者による強引なブルートフォース攻撃により、セッションIDが特定されるリスクがあります。このリスクを防ぐためにも、推測が難しいセッションIDに変更することが重要です。

▼推測が難しい具体的なセッションID

  • ランダムな文字列
  • ひたすらに長い文字列

規則性のあるセッションIDが設定されている場合は、推測が困難なものに変更しましょう。

ワンタイムセッションIDを発行する

ワンタイムセッションIDを発行するのも1つの手です。ワンタイムセッションIDとは、一度しか使用できないセッションIDのことです。

これにより、一度使用されたセッションIDは無効となるため、攻撃者にセッションIDを奪われても悪用されることがありません。セッションハイジャックのリスクを軽減するためにも、ワンタイムセッションIDの発行をご検討ください。

セキュリティサービスでセッション管理の安全性を高める

セッション管理のセキュリティ対策を強化するには、信頼性の高いセキュリティサービスの活用が効果的です。セキュリティサービスを導入すれば、セッションハイジャックなどのサイバー攻撃を瞬時に検知でき、適切な対応を取ることが可能になります。

GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」はセッション管理だけでなく、広範囲なセキュリティ対策を提供し、あらゆるサイバー攻撃のリスクを軽減します。安全にWebサービス・アプリを運営したい方は、本サービスの導入をご検討ください。

【関連記事】企業が取り組むべきセキュリティ対策とは?重要性や対策内容を解説

GMOサイバーセキュリティ byイエラエで被害を最小限に

画像引用元:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ

国内最大規模のホワイトハッカー集団が在籍する「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」では、セッションハイジャックをはじめとした多種多様なサイバー攻撃に対するサポートを行っています。

また、セキュリティコンサルティングサービスにより、高度化するサイバー攻撃の脅威にも素早く対応できます。本サービスの主な強みは以下の通りです。

▼GMOサイバーセキュリティ byイエラエの強み

  1. 自社のセキュリティの弱点を特定し、対処法まで把握できる
  2. ホワイトハッカーの技術力でセッションハイジャックによるリスクを低減できる
  3. セキュリティコンサルティングサービスで高度化する脅威に常に対応できる

セッションハイジャックという深刻な脅威から身を守るため、ぜひ本サービスの活用をご検討ください。そのほかのサイバー攻撃についても、お気軽にご相談くださいませ。

【関連記事】サイバー攻撃34種類の手口と対策|最新の被害事例も紹介

まとめ

本記事では、セッションハイジャックの概要、起こる原因やその対策を解説しました。

セッションハイジャックの原因は多岐にわたりますが、そのいずれもがセッションIDによるものです。そのため、このサイバー攻撃を防ぐためには、セッションIDを攻撃者に推測されないための工夫が必要です。

セッションハイジャックをはじめとしたサイバー攻撃の被害を最小限に抑えたい方は、「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」の利用をご検討ください。サイバー攻撃の対策サポートはもちろんのこと、セキュリティに関するご相談等も承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

文責:GMOインターネットグループ株式会社