- 仮想通貨にはどんな危険性があるの?
- 実際に起きた仮想通貨関連の事件を知りたい
- 安全に取引するための対策方法を教えてほしい
このような疑問を持つ方もいるでしょう。仮想通貨は魅力的な投資対象として注目されていますが、同時にさまざまな危険性が存在します。
投資のリスクを減らすためには、その危険性や効果的な対策を理解した上で取引することが大切です。そこで今回は、仮想通貨の危険性や実際に起きた事件、危険性から身を守る方法について解説します。
目次
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暗号資産・仮想通貨(ビットコイン)の危険性
暗号資産や仮想通貨、特にビットコインは投資対象として注目されていますが、同時にさまざまな危険性が伴います。消費者庁では「暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルにご注意ください!」と注意喚起がされるほどです。本項では、仮想通貨の主な危険性を5つ紹介します。
- 価格が大幅に変動することがある
- 仮想通貨の詐欺・盗難が多い
- ハッキングされる恐れがある
- 送金ミスによる資産損失のリスクがある
- 国や政府が規制をかける可能性がある
各危険性について順番に見ていきましょう。
価格が大幅に変動することがある
仮想通貨は価格が大幅に変動することがあり、1日で大きな損失を被るリスクがあります。仮想通貨は需要と供給のバランスによって価格が決定されるため、世界的な規制やトラブルによって価値が急激に下がることがあるのです。
一方、個別銘柄の株価は市場の混乱を防ぐため、1日の上限価格のストップ高、1日の下限価格のストップ安が決まっており、相場はその範囲で変動します。仮想通貨は株式取引とは違い、予測不能な損失をもたらす危険性があることを忘れてはいけません。
仮想通貨の詐欺・盗難が多い
法整備が未熟な仮想通貨市場では、詐欺や盗難のリスクが高くなっています。例えば、資金集めの後に開発者が持ち逃げする事例や、投資詐欺に巻き込まれるケースが散見されます。
さらにアカウント情報の管理を誤ると、盗難被害に遭う可能性があります。特にパスワードやリカバリーフレーズ(アクセスの復元に必要なワード)の管理には細心の注意をはらいましょう。無警戒での取引や投資は避け、常にセキュリティ対策を怠らないことが大切です。
ハッキングされる恐れがある
仮想通貨取引所がハッキングされ、保有している資産を失うリスクがあります。オンラインで管理されている仮想通貨は、特にハッキングのターゲットになりやすく、過去には多額の資産が流出した事件が発生しています。
▼仮想通貨のハッキング事件
- マウントゴックス事件:約490億円の被害(当時レート)
- コインチェック事件:約580億円の被害(当時レート)
- Zaif事件:約67億円の被害(当時レート)
中には個人のデバイスが攻撃され、資産が流出するケースもあります。これらのことから、取引所を利用する際は、二段階認証などのセキュリティ対策を自ら施すことが重要です。
送金ミスによる資産損失のリスクがある
仮想通貨は銀行のような管理者がいないため、送金ミスが起こると資産損失のリスクが高まります。世界中の取引所やウォレットに安価で送金できる点が暗号資産のメリットですが、銀行のように送金時の確認事項が多くないため、送金ミスを起こす可能性が十分にあります。
また、送金ミスをした場合は基本的に取り消しができません。暗号資産の送金時には、特に宛先や入力ミスに注意する必要があります。
国や政府が規制をかける可能性がある
仮想通貨は将来的に国や政府から規制がかかる可能性があります。その場合、突然取引が禁止され、仮想通貨の資産を失うリスクが発生します。
例えば、中国では2017年にICO(新規暗号資産の発行)が禁止されました。これにより一部の仮想通貨が暴落し、大きな損失を被った人が続出しました。
規制が実施された場合、仮想通貨の価格に大きな影響が出ることが予想されるため、この点を常に意識することが大切です。
仮想通貨関連で実際に起きた危険性の高い事件
仮想通貨関連で実際に起きた危険性の高い事件は、仮想通貨市場のリスクを理解する上で非常に重要です。以下3つの事件は特にその危険性を象徴しています。各事件の詳細について、1つずつ順番に解説します。
マウントゴックス事件
2014年2月、大手仮想通貨取引所マウントゴックスのサーバーがハッキングを受け、ユーザーが保有する85万ビットコイン(当時レートで約490億円)が流出しました。同年4月に会社は破産手続きを行い、被害額が大きかったことから、ビットコインの悪いイメージが世間に広がりました。
この事件の背景には、セキュリティ管理の甘さや、顧客資産と会社資産の不適切な分別管理があったと指摘されています。結果として2人が逮捕されていますが、捜査はいまだに続いています。
コインチェック事件
コインチェックで管理されていたネム(NEM)が大量流出する事件が2018年に起きました。ネムはほぼ全額流出し、被害額は当時のレートで約580億円にまでのぼります。
この事件の原因は、社員がメールリンクを開いたことによるマルウェア感染です。ネムの管理がホットウォレットで行われていた点や、送金時の認証方法が不足していた点が問題視されています。このハッキング事件は、わずか20分で被害額のほぼ全てが奪われたと言われています。
The Dao事件
2016年6月、The Daoというプラットフォームがハッキングされ、約360万イーサリアム(当時レートで約52億円)が盗まれる事件が発生しました。資金移動システムの脆弱性を突かれたこの事件では、ハッキング直後にイーサリアムの価格が3分の1まで下落しました。
事件後、ブロックチェーンを分岐する「ハードフォーク」を行ったことで、イーサリアムの被害額は最小限に抑えられました。イーサリアムの価格が大暴落したこともあり、この事件は「イーサリアム最大の事件」と言われています。
仮想通貨の危険性から身を守る方法
仮想通貨市場への参入は魅力的ですが、リスクを理解し、適切な対策を講じることが重要です。本項では、仮想通貨の危険性から身を守る方法を5つ解説します。
- 知識をつけてから市場に参入する
- 少額から投資をスタートする
- IDやパスワードは厳重に保管する
- 安全な取引所を選択する
- セキュリティ対策を徹底する
それぞれの方法について順番に見ていきましょう。
知識をつけてから市場に参入する
仮想通貨市場へ参入する前には、十分な知識の習得が必要です。市場の基本的な仕組みや、投資に関する法律を理解してから参入しましょう。
過去には、知識が不足している人をターゲットにした詐欺事件が発生しています。投資に絶対はなく、資産を失うリスクが常に伴うため、多角的な視点から情報を収集し分析することが求められます。
少額から投資をスタートする
仮想通貨への投資は少額から始めることをおすすめします。少額からスタートすることにより、大きな損失を抑えて継続的に投資を行うことができます。
特に初心者の方は、失敗したときの影響が少ない金額から始めることが賢明です。投資経験を積み、市場の動きを理解してから徐々に投資額を増やしていくと良いでしょう。
IDやパスワードは厳重に保管する
仮想通貨の取引において、IDやパスワードは資産管理において非常に重要です。これらが第三者に知られると資産が流出するリスクがあるため、IDやパスワードは厳重に保管しましょう。
▼重要情報を厳重に保管する方法
- エクセルなどに記録する
- クラウドストレージに保存する
- デバイスに記憶させる
パスワードは誕生日や簡単に推測できる文字列を避け、複雑な組み合わせを選ぶことが重要です。また、異なるサイトでのパスワードの使い回しは、セキュリティ上のリスクを増加させるため避けましょう。
安全な取引所を選択する
安全な取引所の選択は、仮想通貨取引のリスクを軽減します。大手取引所や、オフラインで資産を管理する取引所の利用が推奨されます。
これらの取引所は破綻リスクが低く、通信の安全性も確保されている傾向にあります。また、金融庁や財務局の登録状況、過去の警告歴を確認することで、より安全な取引所を選ぶことが可能です。
セキュリティ対策を徹底する
仮想通貨取引においてセキュリティ対策は欠かせません。例えば、以下のようなセキュリティ対策が効果的です。
▼仮想通貨取引に有効なセキュリティ対策
- パスワードの複雑化
- 二段階認証の設定
- 公共Wi-Fiの使用回避
また、ウイルス検知や削除機能を持つセキュリティ対策ソフトの導入も、大切な資産を守る上で重要となります。資産流出のリスクを抑えるために、セキュリティ対策を万全にしてから仮想通貨取引を行いましょう。
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画像引用元:GMOコイン
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まとめ
本記事では、仮想通貨の危険性や実際に起きた事件、危険性から身を守る方法について解説しました。
仮想通貨は魅力的な投資対象ですが、価格が大幅に変動することがある、仮想通貨の詐欺・盗難が多い、ハッキングされる恐れがあるなど、さまざまな危険性があります。正しい知識を持ち、適切な対策を講じることで、仮想通貨取引のリスクを抑えることが可能です。
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文責:GMOインターネットグループ株式会社