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ゼロデイ攻撃とは?よくある攻撃手口と対処法、効果的な対策

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「ゼロデイ攻撃の攻撃手口や被害リスクを知りたい」「ゼロデイ攻撃に対する効果的な対処法・対策を教えてほしい」という疑問がある方もいるでしょう。ゼロデイ攻撃とは、脆弱性を解消する修正プログラムが提供される前に行われるサイバー攻撃のことです。

企業にとっての被害リスクは深刻であり、予測困難な攻撃であるため、ゼロデイ攻撃の事前対策が求められます。被害を実際に受けた際には、状況に合った迅速な対処が必要です。

本記事では、ゼロデイ攻撃における攻撃手口や具体的なリスク、対処法・対策について解説します。ゼロデイ攻撃の被害を最小限に抑えたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。

目次

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  1. ゼロデイ攻撃とは
  2. ゼロデイ攻撃のよくある攻撃手口
  3. マルウェア添付のメール
  4. Webサイトの脆弱性を悪用した改ざん
  5. OSやアプリケーションにおける脆弱性の悪用
  6. ゼロデイ攻撃による主な被害リスク
  7. 実際にあったゼロデイ攻撃の被害事例
  8. シェルショック事件
  9. 「Adobe Flash Player」の強制ダウンロード
  10. 三菱電機株式会社の個人情報流出
  11. ゼロデイ攻撃を受けたときの対処法
  12. 対象のデバイスをネットワークから遮断する
  13. セキュリティの管理部署に連絡する
  14. セキュリティ対策ソフトでスキャンする
  15. ゼロデイ攻撃の被害を受けないための対策
  16. OSやソフトウェアを最新の状態に保つ
  17. WAFを導入する
  18. 社内でセキュリティ意識を共有する
  19. セキュリティ対策ソフトを導入する
  20. GMOサイバーセキュリティ byイエラエがゼロデイ攻撃のリスクを軽減
  21. まとめ

ゼロデイ攻撃とは

ゼロデイ攻撃とは、脆弱性が公になる前、つまり脆弱性を解消する修正プログラムが提供される前に行われるサイバー攻撃のことです。この種の攻撃は、ソフトウェアやシステム内の脆弱性を悪用します。

脆弱性を発見する前に攻撃が行われるため、攻撃に気付いたり、効果的に防いだりすることは非常に困難です。ゼロデイ攻撃の恐ろしさは予測が難しい点にあり、ちょっとした脆弱性が大きな被害に繋がるリスクを持っています。

情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2023」によると、2022年に組織で発生し、社会的に影響が大きかったとされる情報セキュリティの脅威の中で、ゼロデイ攻撃は第6位にランクインしています。これは、ゼロデイ攻撃が現代の情報セキュリティにおいて、依然として重要な脅威であることを示しています。

【関連記事】サイバー攻撃とは?種類や被害事例、対策方法についてわかりやすく解説

ゼロデイ攻撃のよくある攻撃手口

ゼロデイ攻撃は未知の脆弱性を悪用するサイバー攻撃であり、さまざまな攻撃手口が存在します。主な攻撃手口として以下の3つを紹介します。

  1. マルウェア添付のメール
  2. Webサイトの脆弱性を悪用した改ざん
  3. OSやアプリケーションにおける脆弱性の悪用

それぞれの詳細を順番に見ていきましょう。

マルウェア添付のメール

攻撃者がマルウェアを添付したメールを送りつける手口があり、これには「ばらまき型攻撃」と「標的型攻撃」の2種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。

マルウェア添付の手口 特徴
標的型攻撃 特定の企業や組織をターゲットに、取引先や顧客からのメールに偽装したメールを送る
ばらまき型攻撃 不特定多数のユーザーをターゲットにして大量のメールを送る

どちらの手口も、システムの脆弱性を突くことを狙っています。メール開封前に、ウイルス対策ソフトで添付ファイルをチェックすることが必要です。

【関連記事】マルウェアとウィルスの違いとは?関係性や感染時の見分け方、感染時の対策を解説

Webサイトの脆弱性を悪用した改ざん

Webサイトの脆弱性を悪用し、攻撃者がサイトを改ざんする手口も一般的です。改ざんされたWebサイトは、アクセスするだけでマルウェアがダウンロードされたり、怪しいリンクが設置されたりします。

Webサイトで使用しているソフトウェアや、独自に開発したシステムの脆弱性が主な原因です。このケースでは、Webサイトの安全性を常に管理することが効果的な対策となります。

OSやアプリケーションにおける脆弱性の悪用

OSやアプリケーションに存在する脆弱性を悪用する攻撃も多く見られます。プラグインやアプリケーションに関する脆弱性を狙い、修正プログラムが実行される前に攻撃者はゼロデイ攻撃を仕掛けます。

脆弱性が狙われることでバックドアが作られ、端末や機器が乗っ取られるリスクがあります。また、システムの脆弱性が狙われる以外にも、VPN機器の脆弱性が悪用されるケースも増えています。

ゼロデイ攻撃による主な被害リスク

ゼロデイ攻撃による被害リスクは多岐にわたります。具体的には、デバイスのマルウェア感染や不正アクセス、それに伴う企業のイメージダウンや金銭的損失に繋がるリスクがあります。そのほかの被害リスクは以下の通りです。

▼ゼロデイ攻撃による主な被害リスク

  • マルウェア感染
  • 不正アクセス
  • ブランドイメージの低下
  • 金銭的な損失
  • サービス妨害・業務の中断
  • 情報漏洩
  • 法的責任

これらの攻撃は、長期的にビジネスに悪影響を及ぼす可能性があります。リスクに対しては、セキュリティ体制の強化、従業員の教育、定期的なシステムの更新などを通じて予防策を講じることが大切です。

実際にあったゼロデイ攻撃の被害事例

過去に起きたゼロデイ攻撃の事例は、現代の情報セキュリティにおいて重要な教訓となります。本項では、実際に起きたゼロデイ攻撃の被害事例を3つ紹介します。

シェルショック事件

2014年9月に発生したシェルショック事件では、広範囲のサイバー攻撃が発生しました。この事件で活用された手口は、プログラムの一種であるBash(バッシュ)の脆弱性を悪用したゼロデイ攻撃です。

Bashには遠隔からのコマンド実行を許してしまう脆弱性が存在し、攻撃者はそれを狙い、不正なスクリプトをPCやサーバー上で実行しました。その後、修正プログラムが開発されましたが、Bashを利用していた企業はそれまでの間、サイバー攻撃による被害を受け続けました。

「Adobe Flash Player」の強制ダウンロード

2015年9月、「Adobe Flash Player」の更新版がリリースされた際、脆弱性を狙ったゼロデイ攻撃が行われました。攻撃者は、Flash読み込み時に不要なソフトウェアも強制的にダウンロードさせる脆弱性を悪用しました。

Pawn StormやSednitなどのサイバー犯罪組織が悪用し、この攻撃によって個人情報の流出やPCの乗っ取りなどの被害が多発しました。この年はユーザーの端末にマルウェアのインストールを試みるサイバー攻撃が急増し、その大部分がFlash Playerの脆弱性を悪用したものだったとされています。結果として、2020年末に「Adobe Flash Player」のサポートは終了しました。

三菱電機株式会社の個人情報流出

2020年、三菱電機株式会社はゼロデイ攻撃の被害を受け、8,000人以上の個人情報が外部に流出しました。事件のきっかけは社内で使用していたシステムの脆弱性で、ゼロデイ攻撃による不正アクセスが発生しました。

個人情報だけでなく技術資料なども流出した恐れがあり、流出したデータ量は200MB近くにのぼると言われています。同社はシステムにセキュリティ対策ソフトを利用していましたが、従来の対策では通用しない巧妙な手口により損失を被りました。

ゼロデイ攻撃を受けたときの対処法

ゼロデイ攻撃を受けたときは、迅速かつ正確な対応が求められます。効果的な対処法は以下の通りです。

  1. 対象のデバイスをネットワークから遮断する
  2. セキュリティの管理部署に連絡する
  3. セキュリティ対策ソフトでスキャンする

各対処法について詳しく解説していきます。

対象のデバイスをネットワークから遮断する

攻撃を受けたデバイスをただちにネットワークから遮断することは、被害の拡大を防ぐために有効な対処法です。攻撃者が追加でアクセスすることを防ぎ、さらに他のデバイスへの攻撃の拡散を阻止する目的があります。

この遮断には、インターネットからの切断と社内ネットワークからの隔離が含まれます。ゼロデイ攻撃は通常のセキュリティ対策を突破する可能性があるため、物理的な遮断が最も確実な方法となるのです。

セキュリティの管理部署に連絡する

ネットワークからの遮断後、セキュリティ管理部署に連絡しましょう。この際、攻撃が発覚するまでの経緯や現在の状況を詳細に報告し、指示に従って適切な対処を取ることが大切です。

マルウェア感染や不正アクセスが発生した場合、セキュリティ対策委員会への報告も必要になることがあります。迅速な連絡と共有により、さらなる対策の実施や被害の最小化に繋がります。

セキュリティ対策ソフトでスキャンする

セキュリティ対策ソフトがインストールされている場合は、スキャンを実行して攻撃を受けた箇所を特定し、攻撃の範囲を把握することが重要です。また、セキュリティ対策ソフトはマルウェアの検知や駆除にも有効です。

これにより、攻撃に使用されたマルウェアを特定し、迅速に対処することが可能になります。日頃からセキュリティ対策ソフトを活用し、悪意のあるソフトウェアを事前に発見し削除することが攻撃の予防に繋がります。

ゼロデイ攻撃の被害を受けないための対策

ゼロデイ攻撃は予測が困難なため、被害を受ける前に適切な対策を施すことが重要です。主な対策方法としては以下の4つが挙げられます。

  1. OSやソフトウェアを最新の状態に保つ
  2. WAFを導入する
  3. 社内でセキュリティ意識を共有する
  4. セキュリティ対策ソフトを導入する

ゼロデイ攻撃の被害を抑えたい方は、各対策を参考にしてください。

OSやソフトウェアを最新の状態に保つ

OSやソフトウェアを常に最新の状態に保つことは、ゼロデイ攻撃への基本的な対策です。最新のアップデートには新たに発見された脆弱性への対応策が含まれているため、定期的なアップデートが求められます。

OSやソフトウェアを最新の状態にしておけば、システムの脆弱性が減少し、攻撃の対象になりにくくします。また、サポートが終了した製品は修正版の提供がないため使用を避けるべきです。

WAFを導入する

WAF(Web Application Firewall)を導入するという対策もあります。WAFとは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃から保護するセキュリティツールのことです。

WAFは通信内容をチェックし、脆弱性を突くサイバー攻撃を遮断する役割を果たします。以下のようなツールと組み合わせればより効果的です。

▼脆弱性を狙った攻撃に効果的なツール

  • ファイアウォール
  • アンチウイルス
  • IDS/IPS

さまざまなツールを組み合わせる「多層防御」を構築することで、ゼロデイ攻撃のリスクを低減することが可能です。

社内でセキュリティ意識を共有する

社内でセキュリティ意識を共有することも、ゼロデイ攻撃を軽減する対策の1つです。セキュリティ意識を共有し、情報リテラシーを社内全体で向上させることで、ゼロデイ攻撃のリスクに迅速に対応できるようになります。

▼社内でセキュリティ意識を共有する方法

  • 定期的に勉強会や講習を実施する
  • セキュリティ対策の具体的な内容を文書化する
  • 社内ルールを策定して共有する

定期的にセキュリティポリシーを見直すことも、社内のセキュリティ意識を高める上ではポイントとなります。

【関連記事】ネットリテラシーとは?重要視される理由と企業が取り組むべき対策

セキュリティ対策ソフトを導入する

セキュリティ対策ソフトの導入により、幅広いサイバー攻撃への監視を行うことが可能です。これにより異常な動作を早期に検知することができ、ゼロデイ攻撃のような予測困難な攻撃に対して高い効果を発揮します。

セキュリティ対策ソフトは日々のセキュリティ管理において重要な役割を果たし、組織を保護するための強力なツールとなります。より安全なセキュリティ環境を構築したい場合は、信頼性の高い対策ソフトを導入するようにしましょう。

GMOサイバーセキュリティ byイエラエがゼロデイ攻撃のリスクを軽減

画像引用元:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ

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まとめ

本記事では、ゼロデイ攻撃における攻撃手口や具体的なリスク、対処法・対策について解説しました。

ゼロデイ攻撃には、マルウェア添付のメールを送信したり、Webサイトの脆弱性を悪用して改ざんしたりなど、さまざまな攻撃手口が存在します。ゼロデイ攻撃による被害リスクは深刻であり、企業や組織は事前の対策が求められます。

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文責:GMOインターネットグループ株式会社