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EPPとは?マルウェアの検出方法やEDRとの関係性について解説

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「EPPとは?具体的な製品やEDRとの違いが知りたい」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

EPPとは、マルウェア感染を防止することに特化したセキュリティ製品のことです。

アンチウイルス(AV)や次世代アンチウイルス(NGAV)などの製品があり、EDRと補完的な関係性にあります。

しかし、EPPとEDRの細かい違いについてはあまり知られていないのが実情です。この記事では、EPPの概要や具体的な製品、EDRとの違いについて解説します。

目次

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  1. EPPとは
  2. EPP市場は拡大傾向にある
  3. EPPの具体的な製品
  4. アンチウイルス(AV)
  5. 次世代アンチウイルス(NGAV)
  6. EPPとEDRの関係性
  7. EDRとは
  8. EDRの目的
  9. EPPとEDRの両方が必要な理由
  10. EPP・EDRと併用すべきセキュリティ対策
  11. OS・システムを最新の状態に保つ
  12. パスワードの管理を徹底する
  13. デバイスを厳重に管理する
  14. 従業員の教育を定期的に行う
  15. セキュリティ対策ソフトを導入する
  16. セキュリティ対策の強化ならGMOサイバーセキュリティ byイエラエ
  17. まとめ

EPPとは

EPPとは、「Endpoint Protection Platform」の略称で、マルウェア感染を防止することに特化したセキュリティ製品のことです。

エンドポイント(PCやモバイルデバイスなど)を保護するために設計されたソフトウェアプラットフォームであり、別名「エンドポイント保護プラットフォーム」とも呼ばれています。

また、クラウドベースの管理機能により、エンドポイントの一元管理と迅速な対応が可能となる点も大きな特徴です。

最近はシグネチャベースの検知だけでなく、振る舞い検知や機械学習など、多様な手法を組み合わせてマルウェアを検出するEPPも登場しています。

EPPはエンドポイントセキュリティの強化に欠かせないソリューションとして、企業のセキュリティ戦略に組み込まれつつあります。

EPP市場は拡大傾向にある

EPPを導入する企業は増加傾向にあり、市場も年々拡大しています。

市場調査および戦略コンサルティング会社であるEmergen Researchの調査「エンドポイント保護 プラットフォーム市場」によると、2021年に33億3000万ドルだったEPPの市場規模は、2030年までに69億1000万ドルまで成長すると予測されています。

これは日本国内の市場だけでなく、アメリカやカナダ、ドイツ、インドなど、全世界における市場規模で成長する見込みです。

この成長の背景には、サイバー攻撃の増加とセキュリティ意識の高まりがあります。

特にランサムウェアやフィッシング攻撃など、エンドポイントを標的とした脅威への対策需要が高まっていることが起因しています。

また、クラウドサービスの普及やリモートワークの増加により、エンドポイントの保護がより重要になっていることも、EPP市場の成長を後押ししている要因の1つです。

【関連記事】サイバー攻撃とは?種類や被害事例、対策方法についてわかりやすく解説

EPPの具体的な製品

EPPは、複数の検出技術を駆使してデバイスやシステムを保護します。具体的な製品例として、アンチウイルス(AV)と次世代アンチウイルス(NGAV)の2つを紹介します。

それぞれの特徴や違いを理解することで、自社に適したEPPソリューションを見つけることができるでしょう。

アンチウイルス(AV)

アンチウイルス(AV)とは、従来のシグネチャ(署名)ベースのマルウェア検知を採用する製品のことです。

既知のマルウェアの特徴を登録したデータベースと照合し、一致する脅威を検出します。従来型のEPPであり、高精度で脅威を検出できる点が主なメリットです。

しかし、シグネチャに登録されていない未知の脅威に対応できないという難点があります。

定期的なパターンファイルの更新も必要であり、リアルタイム性には限界があるといえるでしょう。

とはいえ、既知の脅威に対しては高い検出率を維持できることから、EPPの基本的な機能として今でも重要な役割を果たしています。

次世代アンチウイルス(NGAV)

次世代アンチウイルス(NGAV)は、新しい検出方法と行動分析を組み合わせたEPPです。

未知の脅威にも対応可能で、進化するサイバー攻撃に効果的です。NGAVでは、主に以下のような検出方法を採用しています。

▼NGAVの主な検出方法

  • 振る舞い検知
  • サンドボックス
  • 機械学習(AI)

マルウェアの振る舞いを分析し、悪意のある動作を検知する手法を採用しています。

また、機械学習やAIを活用することで、未知の脅威も高い精度で検出できるようになりました。最新の脅威情報をリアルタイムに反映できる点も大きな特徴です。

NGAVは従来のAVの限界を克服し、高度化するサイバー攻撃に対応するための次世代EPPソリューションだといえるでしょう。

EPPとEDRの関係性

EPPとEDRは補完的な関係性にあり、包括的なセキュリティ対策を形成するために欠かせない存在です。

以下、EPPとEDRの違いや目的について解説していきます。

EDRとは

EDRとは、「Endpoint Detection and Response」の頭文字を取った言葉で、エンドポイント上の脅威を検出し、対応する技術のことです。

EPPがマルウェアの侵入を未然に防ぐのに対し、EDRは主に侵入後の対応をメインとしています。

EDRはエンドポイントで発生する不審な動作やイベントを継続的にモニタリングし、検出した脅威に対しては、アラートの発行やマルウェアの隔離、被害範囲の特定などで対応を行います。

マルウェアの侵入経路の特定も可能にするため、今後の対策方法を検討する上でも役立つソリューションです。EDRの詳細については以下の記事をご確認ください。

【関連記事】EDRとは?EPPとの違いや機能・製品選びのポイントをわかりやすく解説

EDRの目的

EDRの主目的は、侵入後のマルウェアを追跡し、迅速に対応することです。

EPPはマルウェアの侵入を防ぐ対策として有効ですが、それでも100%侵入を防ぐことは難しいとされています。

そこでEDRを活用することで、侵入が開始されてから短時間で調査・対処が可能で、被害を最小限に抑えることができます。

▼EDRの主な対応範囲

  • マルウェアの検出
  • 感染経路の特定
  • 被害範囲の把握
  • マルウェアの挙動分析
  • マルウェアの封じ込め
  • 感染データの削除・復旧

このようにEDRは、侵入後のマルウェアに対して高い効果を発揮します。

「マルウェアの侵入を前提としたセキュリティ対策」である点を覚えておきましょう。

EPPとEDRの両方が必要な理由

EPPとEDRは、異なる検出と対応機能を提供するため互いに補完的なものです。EPPは未然防止に重点を置き、EDRは事後対応に特化しています。

両者を組み合わせることで、マルウェア感染の被害を最小限に抑えることができるのです。

EPPでマルウェアの侵入を防ぎつつ、EDRで検知できなかった脅威に対する多層防御が実現できます。

さらにEPPとEDRのデータを統合的に分析すれば、脅威の全体像を把握し、より効果的なセキュリティ対策を講じることができるでしょう。

EPP・EDRと併用すべきセキュリティ対策

EPPとEDRの併用だけでは、完全なセキュリティ対策とはいえません。

より包括的なセキュリティ体制を構築するには、それ以外の基本的な対策も講じる必要があります。

ここでは、EPPとEDRに加えて実施すべき5つのセキュリティ対策について解説します。

OS・システムを最新の状態に保つ

セキュリティ対策の基本は、OSやその他のソフトウェアを最新状態に保つことです。

古いバージョンには脆弱性が残っていることが多く、サイバー攻撃の格好の標的となってしまいます。

そのため、セキュリティパッチを定期的に適用し、既知の脆弱性を確実に排除していくことが不可欠です。

自動更新機能を活用するなどして、常に最新の状態を維持する習慣をつけましょう。

パスワードの管理を徹底する

サイバー攻撃の多くは弱いパスワードを突いて行われるため、事前にパスワードの管理を徹底しておきましょう。

強固なパスワードポリシーを設定し、定期的な変更を義務付けることが大切です。また、以下のような複雑なパスワードの設定も求められます。

▼複雑なパスワードの一例

  • 数字 + 小文字 + 大文字:1234abcdABC
  • 大文字 + 特殊文字 + 数字:ABCD!@#$1234
  • 小文字 + 数字 + 特殊文字:abcd1234!@#$

パスワードの長さや複雑さ、有効期限などを適切に設定し、容易に推測されないようにする必要があります。

加えて、多要素認証を導入することで、不正アクセスのリスクをさらに低減できるでしょう。多要素認証の利点については以下の記事をご確認ください。

【関連記事】多要素認証(MFA)とは?二要素認証・二段階認証との違いやメリットを解説

デバイスを厳重に管理する

企業のデバイスを適切に管理することも、セキュリティ対策のポイントの1つです。

社用のPCやスマートフォン、タブレットに対してセキュリティ設定を行い、厳重に管理することが求められます。

具体的な対策としては、アプリのインストール制限やデータの暗号化、パスワード設定の徹底、リモートワイプ機能の導入などが挙げられます。

また、外出先でのデバイス利用を制限するなど、セキュリティポリシーの強化も重要です。

従業員の教育を定期的に行う

優秀なセキュリティツールを導入しても、従業員の意識が低ければ十分な効果は望めません。

そこで重要となるのが、定期的な従業員教育です。サイバー攻撃の手口やセキュリティ対策の重要性について、継続的に学ぶ機会を設けるようにしましょう。

標的型攻撃メールの見分け方や適切なパスワード管理の方法など、具体的な対策を教育に盛り込むことが大切です。

インシデント発生時の対応手順についても、周知徹底しておくことをおすすめします。

セキュリティ対策ソフトを導入する

EPPやEDRに加えて、基本的なセキュリティ対策ソフトの導入も検討すべきです。

多様な機能を備えたセキュリティ対策ソフトを導入すれば、ネットワークレベルでの脅威の検知と遮断が可能となります。

EPPやEDRとの連携により、エンドポイントとネットワークの両面から、多層的な防御を実現できるでしょう。

セキュリティ対策ソフトはサイバー攻撃への対処において、欠かせないツールの1つといえます。

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画像引用元:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ

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【関連記事】SOCとは?主な業務内容や運用形態、構築する際のポイントを徹底解説

まとめ

この記事では、EPPの概要や具体的な製品、EDRとの違いについて解説しました。

EPPとEDRは、エンドポイント保護において欠かせないソリューションです。両者の特徴を理解し、自社のニーズに合わせて適切に選択・併用することが重要です。

加えて、OS更新やパスワード管理、従業員教育など、多層的なセキュリティ対策も忘れてはいけません。

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