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インシデントレスポンスとは?必要とされる背景や具体的な手順を解説

「インシデントレスポンスとは何?」「具体的な手順を知りたい」という疑問がある方も多いでしょう。

インシデントレスポンスとは、セキュリティインシデント発生時に組織が取る対応策や手順のことを指します。

具体的には、問題の特定、影響の最小化、迅速な復旧、将来の対策立案などの一連のプロセスを含みます。

適切なインシデントレスポンスにより、被害の拡大を防ぎ、業務の継続性を確保できますが、その実施には事前の準備や専門チームの編成など、組織的な取り組みが不可欠です。

この記事では、インシデントレスポンスの必要性、具体的な手順、強化のためのチーム構成について解説します。

目次

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  1. インシデントレスポンスとは
  2. セキュリティインシデントとは
  3. セキュリティインシデントの種類
  4. 情報漏洩
  5. フィッシング詐欺
  6. マルウェア感染
  7. 不正アクセス
  8. デバイスの紛失・盗難
  9. インシデントレスポンスが必要とされる背景
  10. インシデントレスポンスの手順
  11. 準備
  12. 特定
  13. 封じ込め
  14. 根絶
  15. 復旧
  16. 教訓
  17. インシデントレスポンスを強化するためのチーム
  18. SOC
  19. CSIRT
  20. PSIRT
  21. インシデントレスポンスの強化ならGMOサイバーセキュリティ byイエラエ
  22. まとめ

インシデントレスポンスとは

インシデントレスポンスとは、セキュリティインシデントが発生した際に組織が取る対応策のことです。

具体的には、セキュリティ上の問題を特定し、その影響を最小限に抑え、迅速に復旧させるための一連のプロセスを意味します。

適切なインシデントレスポンスを実施することで、組織は業務の継続性を確保することができます。

また、将来的な同様のインシデントの発生を防ぐために対策を講じることも、インシデントレスポンスの重要な要素です。

効果的なインシデントレスポンスには、事前の準備や訓練、専門チームの編成など、組織的な取り組みが不可欠といえるでしょう。

セキュリティインシデントとは

セキュリティインシデントとは、組織の情報システムやネットワークのセキュリティを脅かす出来事や事象のことです。

具体的には、不正アクセスやマルウェア感染、情報漏洩、フィッシング詐欺などが該当します。

これらのインシデントは、組織の機密情報や顧客データの漏洩を引き起こし、業務の中断や金銭的損失を招く危険性があります。

そのため、セキュリティインシデントへの迅速かつ適切な対応は、組織のセキュリティ戦略において極めて重要な要素といえるのです。

セキュリティインシデントの基本概要については、以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】セキュリティインシデントとは|主な種類や最新事例・企業がとるべき対策

セキュリティインシデントの種類

セキュリティインシデントには、さまざまな種類が存在します。ここでは、組織が直面する可能性のある脅威を5つ紹介します。

情報漏洩

情報漏洩は、組織の機密データや個人情報が意図せずに外部に流出してしまうインシデントです。

原因としては、内部者の不注意、外部からのサイバー攻撃、システムの脆弱性などが挙げられます。

組織の信頼性を大きく損なう可能性があり、法的責任や金銭的損失にも繋がります。対策としては、データの暗号化、アクセス制御の強化、従業員教育の徹底などが有効です。

情報漏洩が起こる原因や対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】情報漏洩が起こる原因や具体的なリスクとは?企業向けの対策も解説

フィッシング詐欺

フィッシング詐欺は、偽のWebサイトやメールを用いて個人情報や認証情報を盗み取る手法です。

攻撃者は信頼できる組織を装い、ユーザーを欺いて機密情報を入力させようとします。

被害に遭うと、個人情報の流出や金銭的損失、さらには組織全体のセキュリティ侵害にも発展する可能性があります。

フィッシング詐欺のリスクを防ぐには、従業員への啓発教育、多要素認証の導入、対策ソフトウェアの利用などが効果的です。

フィッシング詐欺についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【関連記事】フィッシング詐欺とは?具体的な手口や被害に遭わないための対策

マルウェア感染

マルウェア感染もセキュリティインシデントの一種に含まれます。マルウェアは、コンピュータに害を及ぼす悪意のあるソフトウェアの総称です。

ウイルス、ワーム、トロイの木馬、ランサムウェアなど、さまざまな種類が存在します。

マルウェア感染は、データの破壊や窃取、システムの不正利用など、深刻な被害をもたらす可能性があります。

マルウェアに対しては、セキュリティ対策ソフトを導入したり、システムを更新して脆弱性を減らしたりなどの対策を講じることが大切です。

マルウェアの対策方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】マルウェアの対策方法とは?感染前後の対処法を詳しく紹介!

不正アクセス

不正アクセスは、権限のない者がシステムやネットワークに侵入する行為を指します。

悪意のある攻撃者は、脆弱性の悪用やパスワードの解析、ソーシャルエンジニアリングなどの手法を用いて侵入を試みます。

機密情報の窃取やシステムの改ざんなど、さまざまな被害に繋がる恐れがあるため、強力な認証システムの導入、ファイアウォールの設置といった対策が必要です。

以下の記事では、不正アクセスの代表的な手口や対策方法、対処法について解説しています。

【関連記事】不正アクセスとは?代表的な手口と被害に遭わないための対策

デバイスの紛失・盗難

モバイルデバイスやノートPCの紛失・盗難は、物理的なセキュリティインシデントの一例です。

これらのデバイスには多くの場合、機密情報や個人情報が保存されているため、紛失や盗難の被害に遭うと情報漏洩のリスクが高まります。

情報漏洩だけでなく、結果として組織の信頼性や評判に深刻な影響を与える可能性があるため注意が必要です。

主な対策としては、デバイスの暗号化、リモートワイプ機能の導入、物理的なセキュリティ対策の強化などが挙げられます。

インシデントレスポンスが必要とされる背景

現代のデジタル社会において、インシデントレスポンスの重要性はますます高まっています。

インシデントレスポンスが必要とされるのは、サイバー攻撃の手口が時代とともに高度化・巧妙化しているためです。

従来のセキュリティ対策だけでは、高度なサイバー攻撃を完全に防ぐことは難しく、専門チームの構成や徹底的な対策が求められます。

また、情報漏洩による企業の信頼性低下や金銭的損失のリスクも増加傾向にあるため、組織はインシデントレスポンスの体制を整え、迅速かつ効果的な対応ができるよう準備をする必要があるのです。

適切なインシデントレスポンスは、被害の最小化と早期復旧を可能にし、組織のレジリエンス(回復力)を高める重要な要素となっています。

インシデントレスポンスの手順

インシデントレスポンスは、一般的に以下6つの段階で構成されています。これらの段階を順に実行することで、効果的なインシデント対応が可能となります。

準備

事前準備は、インシデント発生前に行う重要なプロセスです。

この段階では、インシデントが起きた場合を想定し、インシデントレスポンスプランの策定、必要なツールの準備、チームの編成と訓練を行います。

適切な準備により、インシデント発生時の混乱を最小限に抑え、迅速な対応が可能となります。

特定

セキュリティインシデントが発生したら、その発生原因や性質を明らかにします。

ログ分析、ネットワークトラフィックの監視、エンドポイントの調査などを通じて、異常を検出しましょう。

この段階では、インシデントの種類、影響範囲、重大度などを評価し、適切な対応レベルを決定します。

迅速かつ正確な特定は、その後の対応の成否を左右する重要な要素となります。

封じ込め

原因を特定した後は、インシデントの拡大を防ぎ、被害を最小限に抑えるための行動をします。

具体的な対応としては、感染したシステムの隔離、不正アクセスの遮断、影響を受けたアカウントの停止などが挙げられます。

短期的な封じ込めと長期的な封じ込めを区別し、状況に応じた適切な措置を講じることが重要です。

この段階での迅速な行動が、組織全体への被害拡大を防ぐ鍵となるでしょう。

根絶

4つ目のステップ根絶では、インシデントの原因を完全に取り除き、システムを安全な状態に戻します。

マルウェアの完全除去、脆弱性の修正、不正アカウントの削除などの作業を行います。また、攻撃者が使用した侵入経路を特定した上で、それを封鎖することも重要です。

根絶作業は慎重に行い、取り残しがないよう細心の注意を払う必要があります。

復旧

影響を受けたシステムやサービスを正常な状態に戻し、通常業務を再開します。

できる限り迅速に復旧させることがポイントで、実際にはバックアップからのデータ復元、パッチの適用、新しい認証情報の発行などを行います。

復旧プロセスでは、段階的なアプローチを取り、セキュリティ上の問題が再発しないよう検証やテストを実施しましょう。

教訓

最後の教訓では、インシデントの詳細な分析、対応プロセスの評価、必要な改善点の特定などを行います。

インシデント対応の最終段階であり、今後の改善に繋げるための重要なプロセスです。

得られた知見を基にセキュリティ対策を強化し、インシデントレスポンスプランの更新を行いましょう。

この段階を適切に実行することで、組織のセキュリティ体制を継続的に向上させることができます。

インシデントレスポンスを強化するためのチーム

インシデントレスポンスを効果的に実施するためには、専門的なチームの存在が不可欠です。

ここでは、組織全体のセキュリティ強化に寄与する3つのチームを紹介します。

SOC

SOC(Security Operation Center)は、組織のセキュリティ監視と防御の中核を担うチームで、ネットワークやシステムの監視、脅威の検知、初期対応を行います。SOCの存在により、迅速な脅威検知と対応、専門知識の集約、継続的な監視体制の確立が可能となります。

効果的なSOCの構築には、適切な監視ツールの導入と専門スキルを持つ人材の確保が不可欠です。SOCの詳細については、以下の記事で解説しています。

【関連記事】SOC(Security Operation Center)とは?主な業務内容や運用形態、構築する際のポイントを徹底解説

CSIRT

CSIRT(Computer Security Incident Response Team)は、インシデント発生時の詳細な調査と対応を担当します。

SOCが検知したインシデントに対し、CSIRTは影響範囲の特定、原因分析、復旧計画の策定などを行います。

CSIRTを設置することで、組織は専門的な対応能力を確保し、インシデント対応の標準化を図ることができるでしょう。

チームの構築には、明確な権限の付与と、多様なスキルを持つメンバーの選定が重要となります。CSIRTの詳細については以下の記事をご確認ください。

【関連記事】CSIRTとは?主な役割や種類、導入時の重要ポイントを徹底解説

PSIRT

PSIRT(Product Security Incident Response Team)は、製品やサービスのセキュリティに特化した専門チームです。PSIRTの主な活動内容は以下の通りです。

▼PSIRTの役割と活動内容

  • 脆弱性情報の収集・分析
  • 製品やサービスのセキュリティ強化
  • インシデント発生時の対応
  • ステークホルダーとの連携

PSIRTの活動は、製品セキュリティの向上と、顧客との信頼関係強化に大きく貢献します。

効果的なチーム運営には、開発部門との密接な連携と、外部研究者とのコミュニケーション体制の整備が欠かせません。詳しい内容については以下の記事で解説しています。

【関連記事】PSIRT(ピーサート)とは?主な役割や活動内容、構築前に必要なこと

インシデントレスポンスの強化ならGMOサイバーセキュリティ byイエラエ

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画像引用元:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ

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まとめ

この記事では、インシデントレスポンスの概要や必要性、具体的な手順、強化のためのチーム構成について解説しました。

インシデントレスポンスは、準備、特定、封じ込め、根絶、復旧、教訓の6段階で構成され、各段階で適切な対応が求められます。

インシデントレスポンスの強化をお考えの企業様は、「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」が提供するサービスの利用をご検討ください。

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