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サイバーハイジーンとは?効果・メリットや具体的な施策内容を解説

「サイバーハイジーン」という言葉の意味をご存知でしょうか?サイバーハイジーンとは、コンピューターやネットワークを安全に保つための日常的な習慣や対策のことです。

具体的には、OSやソフトウェアの更新、企業が持つIT資産の把握、エンドポイント管理の徹底などが含まれます。

近年、サイバー攻撃の多くがシステムの脆弱性を突いて行われているため、脆弱性を防げるサイバーハイジーンの重要性が高まっているのです。

この記事では、サイバーハイジーンの効果や具体的な施策、併用すべきセキュリティ対策について解説します。

目次

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  1. サイバーハイジーンとは
  2. サイバーハイジーンが注目される背景
  3. サイバーハイジーンによる効果・メリット
  4. 脆弱性を狙ったサイバー攻撃のリスク低減
  5. インシデント対応の高速化
  6. セキュリティ対策の効果底上げ
  7. サイバーハイジーンの具体的な施策内容
  8. エンドポイント管理の徹底
  9. 企業が持つIT資産の把握
  10. 社内従業員への共有・教育
  11. サイバーハイジーンと併用すべきセキュリティ対策
  12. 高度なセキュリティ対策ならGMOサイバーセキュリティ byイエラエ
  13. まとめ

サイバーハイジーンとは

サイバーハイジーンとは、コンピューターやネットワークを安全に保つための日常的な習慣や対策のことです。

ハイジーン(Hygiene)は「衛生」を意味しており、IT環境がウイルスに汚染されないための衛生管理という意味を持ちます。具体的には、以下のような習慣や対策などが挙げられます。

▼サイバーハイジーンで重要となる習慣・対策

  • OSやソフトウェアの更新
  • 強力なパスワードの設定
  • 不審なメールへの対処
  • 企業が持つIT資産の把握
  • エンドポイント管理の徹底

また、これらを実施するための従業員教育もサイバーハイジーンの一環です。

サイバーハイジーンを実践することで、サイバー攻撃のリスクを減らし、システムの健全性を維持できます。

サイバーハイジーンに取り組む際は、個人レベルでなく組織全体で着手することが重要です。

従業員1人ひとりがサイバーハイジーンの重要性を理解し、日々の業務の中で実践していくことが求められます。

サイバーハイジーンが注目される背景

近年、多くのサイバー攻撃が、OSやシステムの脆弱性を狙って行われています。脆弱性とは、OSやシステムに発生するセキュリティ上の弱点のことです。

実際、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が2024年1月に公開した「情報セキュリティ10大脅威 2024」によると、2023年に発生した社会的に影響が大きかったと考えられる情報セキュリティにおける事案のうち、組織向けの脅威で上位に食い込んだのは「ランサムウェアによる被害」「サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃」「脆弱性対策情報の公開に伴う悪用増加」など、システムの脆弱性や弱点を用いた攻撃です。

これらの多くは、パッチの適用やセキュリティ設定の最適化といった基本的な対策でリスクを軽減できます。

そのため、システムの健全性を維持できるサイバーハイジーンは、企業IT環境のエンドポイントにおける新たなトレンドとして注目されているのです。

サイバーハイジーンを徹底することで、サイバー攻撃の被害を未然に防ぎ、事業の継続性を保つことができるでしょう。

サイバーハイジーンによる効果・メリット

サイバーハイジーンは組織全体のセキュリティ環境を強固にします。具体的には、サイバー攻撃のリスク低減やインシデント対応の迅速化を実現できます。

以下、サイバーハイジーンによる効果やメリットについて見ていきましょう。

脆弱性を狙ったサイバー攻撃のリスク低減

サイバーハイジーンは脆弱性を狙ったサイバー攻撃のリスク低減に寄与します。

定期的なシステム更新とパッチ適用により、ソフトウェアやOSの脆弱性を減少させ、攻撃者の侵入リスクを効果的に抑えることができるのです。

脆弱性管理は、サイバーハイジーンの中でも特に重要な施策の1つといえます。

組織内のシステムやデバイスの脆弱性を常に把握し、適切に対処していくことが求められます。脆弱性の詳細や管理方法については、以下の記事をご確認ください。

【関連記事】脆弱性とは?発生する原因やセキュリティリスクへの対策方法を解説

インシデント対応の高速化

サイバーハイジーンの一環として、事前のリスク評価と準備を行うことで、インシデント発生時の対応を高速化できます。

もしも社内ネットワークに不正侵入などのインシデントが発生しても、エンドポイントを含むIT資産を把握しておけば、迅速に原因調査を始められます。

迅速な対応は被害を最小限に抑え、システムの復旧を早める上で非常に重要です。

日頃からインシデントを想定した準備を怠らないことが、サイバーハイジーンの鍵となります。インシデントの原因や対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】セキュリティインシデントとは|主な種類や最新事例・企業がとるべき対策

セキュリティ対策の効果底上げ

他のセキュリティ対策を導入している場合、サイバーハイジーンによってその効果を底上げすることができます。

ファイアウォールやセキュリティ対策ソフトなどの防御技術は、サイバーハイジーンが基盤となって初めて真価を発揮するものです。

また、不審な挙動を検知するEDRを利用する際にも、サイバーハイジーンと併用すれば、EDRを用いた原因調査が迅速に行えます。

なお、EDRの概要や必要性、主な機能について知りたい場合は、以下の記事をご確認ください。

【関連記事】EDRとは?EPPとの違いや機能・製品選びのポイントをわかりやすく解説

サイバーハイジーンの具体的な施策内容

サイバーハイジーンには複数の重要な施策が含まれます。これらの施策は、組織のセキュリティを根底から強化するものばかりです。

代表的な施策として、エンドポイント管理、IT資産管理、従業員教育などが挙げられます。

エンドポイント管理の徹底

サイバーハイジーンの基本は、全てのエンドポイントを把握し、セキュリティを保持することにあります。

PCやスマートフォンなどのデバイスに対して、定期的なアップデートと監視を行うことで、脅威を事前に排除できます。

また、不要なソフトウェアのインストールを制限したり、USBデバイスの使用を管理したりすることも重要です。

エンドポイント管理を徹底することで、組織内の脆弱性を減らし、攻撃の侵入口を狭めることができます。

企業が持つIT資産の把握

サイバーハイジーンを実践する上で、企業が持つIT資産のリストアップと管理が基本的な要求事項となります。

例えば、取引先との契約に含まれるセキュリティ要求事項を明確にし、合意されたセキュリティ基準の遵守を確保するなどが挙げられます。

また、企業で使用しているデバイスやサーバー、アプリケーションを洗い出せば、資産把握を通じて未管理のリスクを排除することも可能です。

反対に企業が持つIT資産の把握が曖昧だと、インシデント発生時の対応や原因特定が遅れてしまいます。

適切なIT資産管理は、セキュリティインシデントの予防と対応に役立ちます。

社内従業員への共有・教育

サイバーハイジーンを実践するには、セキュリティの意識と知識を社内全体に共有することが不可欠です。

定期的な教育やトレーニングを通じて、従業員のセキュリティ対策意識を向上させる必要があります。

▼社内従業員に共有・教育すべきポイント

  • フィッシングメールの見分け方
  • 強力なパスワードの設定方法
  • 社内デバイスの管理方法
  • アカウント情報の管理方法
  • シャドーITの注意喚起

また、セキュリティインシデントが発生した際の報告・連絡体制を整備し、従業員に周知することも大切です。

サイバーハイジーンと併用すべきセキュリティ対策

サイバーハイジーンだけでは完全なセキュリティ対策とはいえません。他のセキュリティ対策と組み合わせることで、より高いセキュリティ環境を整えることができます。

具体的に取り入れるべきセキュリティ対策には、以下のようなものがあります。

▼サイバーハイジーンと併用すべき対策

  • ファイアウォールの設置と適切な設定
  • セキュリティ対策ソフトの導入と定期的な更新
  • 暗号化技術の活用によるデータ保護
  • アクセス制御による不正アクセスの防止
  • 定期的なバックアップの実施

普段からのセキュリティ対策がサイバーハイジーンの効果を底上げし、結果として強固なセキュリティ体制を築くことに繋がります。

セキュリティ対策を行う際は、必ず目的を明確にした上で、費用対効果を踏まえて検討するようにしましょう。

なお、企業が行うべきセキュリティ対策については以下の記事をご覧ください。

【関連記事】企業が取り組むべきセキュリティ対策とは?重要性や対策内容を解説

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画像引用元:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ

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まとめ

この記事では、サイバーハイジーンの効果や具体的な施策、併用すべきセキュリティ対策について解説しました。

サイバーハイジーンを実践することで、脆弱性を狙ったサイバー攻撃のリスクを低減し、インシデント対応を迅速化できます。

また、他のセキュリティ対策との併用により、セキュリティレベルの底上げが可能です。

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サイバーハイジーンとプロフェッショナルなセキュリティサービスの利用で、強固なセキュリティ環境の構築を目指しましょう。

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