- ネットワークセキュリティとは何のこと?
- ネットワークへの不正アクセスによる被害リスクや被害事例を知りたい
- 企業が行うべきセキュリティ対策を教えてほしい
このような疑問がある方もいるのではないでしょうか。ネットワークセキュリティとは、不正アクセスやウイルスからネットワークを守るセキュリティシステムのことです。
有効なネットワークセキュリティを構築していない場合、常にウイルスやマルウェア、不正アクセスの脅威にさらされます。テレワークやクラウドサービスが普及し、ネットワークへの接続が不可欠になっている今、多くの企業でネットワークセキュリティの強化が求められています。
本記事では、ネットワークセキュリティが必要とされる理由、主な被害リスクや被害事例、効果的な対策について解説します。
目次
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- ネットワークセキュリティとは
- SSIDとネットワークセキュリティキーの役割
- ネットワークセキュリティが必要とされる理由
- ネットワークセキュリティの種類
- クローズドネットワーク
- オープンネットワーク
- ネットワークセキュリティにおける被害リスク
- ネットワークへの不正アクセスによる被害事例
- 大手菓子メーカーで複数のシステムがダウン
- 大手電機メーカーで最大8,122人の個人情報が漏洩
- 決済代行会社で約288万件のクレジットカード情報が流出
- ネットワークセキュリティで有効となる5つの対策
- ファイアウォールやIDS/IPSを導入する
- ネットワークセキュリティキーを強化する
- デバイスの不正接続防止を徹底する
- 定期的に脆弱性診断を行う
- セキュリティ対策ソフトを導入する
- ネットワークセキュリティの対策ならGMOサイバーセキュリティ byイエラエ
- まとめ
ネットワークセキュリティとは
ネットワークセキュリティとは、不正アクセスやウイルスからネットワークを守るセキュリティシステムのことです。このシステムは、個人や企業の大切なデータを保護し、情報漏洩のリスクを低減させる役割を果たします。
近年ではテレワークやクラウドサービスの普及に伴い、企業はネットワークの利用を前提とした業務体制を確立しています。ネットワークへの接続が不可欠となっている現代だからこそ、ネットワークセキュリティを適切に管理し、更新することが迅速に取り組むべき重要な課題なのです。
SSIDとネットワークセキュリティキーの役割
Wi-Fiなどの無線LANに接続する際には、SSIDとネットワークセキュリティキーの入力が求められます。このSSIDとネットワークセキュリティキーは、ネットワークセキュリティを強化するために重要な役割を担っています。それぞれの主な役割は以下の通りです。
▼SSIDとネットワークセキュリティキーの主な役割
- SSID:無線LANのネットワーク名
- ネットワークセキュリティキー:SSIDへの接続を許可するための鍵
無線ネットワークを検出する際にSSIDが表示されることで、ユーザーは意図した正しいネットワークに接続することが可能になります。一方でネットワークセキュリティキーは、このSSIDに接続するための鍵であり、正しいコードを入力することで初めてネットワークへのアクセスが許可される仕組みです。
ネットワークセキュリティが必要とされる理由
以前にも増して、企業においてネットワークセキュリティの強化が必要とされています。その主な理由は、テレワークやクラウドサービスの導入により、外部ネットワークに接続する機会が増加しているためです。
現代のビジネス環境では、ネットワークを利用したコミュニケーションやデータのやり取りが日常的に行われています。サイバー攻撃は年々巧妙化しており、攻撃者は企業のネットワークを使った通信を悪用し、機密情報や個人情報を盗み取ろうとします。この高度化する攻撃に対応し、情報漏洩やシステムダウンを未然に防ぐために、ネットワークセキュリティの強化が求められているのです。
情報漏洩やシステムダウンは、経済的損失や企業の信頼失墜に直結します。例えば、顧客データが外部に漏れることで、その企業の信用問題が起こるだけでなく、顧客自身も大きな被害を受けることになります。
また、サイバー攻撃によるシステムダウンは業務の停滞を招き、それに伴う損失も計り知れません。このような背景から、企業ではネットワークセキュリティを強化することが急務となっています。
ネットワークセキュリティの種類
ネットワークセキュリティは、攻撃を防ぐ方法やアクセス制御によって大きく2つの種類に分類されます。各種類の特徴を理解することで、社内の状況に合ったセキュリティ対策を行いやすく、より効果的に情報資産を保護することが可能になります。
- クローズドネットワーク
- オープンネットワーク
企業や組織が直面する脅威は多岐にわたるため、適切なネットワークセキュリティを選択することは極めて重要です。以下、各種類の詳細を1つずつ見ていきましょう。
クローズドネットワーク
クローズドネットワークとは、外部からのアクセスを厳しく制限したネットワークのことを指します。不正アクセスのリスクを最小限に抑えるため、一般的なインターネットには繋がっていません。
▼クローズドネットワークの一例
- 社内専用サーバー
- 社内イントラネット
- 社内データベース
特に重要なデータを扱う企業や組織において、クローズドネットワークの利用は非常に効果的です。内部に閉じた環境を構築することで、外部の脅威から情報を守りつつ、必要な業務は円滑に進められるようになります。
ただし、内部からの不正行為には注意が必要であり、従業員へのセキュリティ教育やアクセス権限の厳格な管理が求められます。
オープンネットワーク
オープンネットワークとは、比較的自由にアクセス可能なネットワークのことです。このタイプのネットワークは利便性が高い反面、サイバー攻撃のリスクも高まります。
▼オープンネットワークの一例
- Webサイトやクラウド
- オンラインサービス
- 公共Wi-Fi
オープンネットワークは常にインターネットに接続しており、外部からの脅威に常時さらされます。そのため、使用する際はファイアウォールやセキュリティ対策ソフトを適切に設定し、リスク管理を徹底する必要があります。
また、社内従業員の教育を行い、フィッシング詐欺やマルウェアに対する警戒心を高めることもセキュリティ強化において重要なポイントです。
ネットワークセキュリティにおける被害リスク
ネットワークセキュリティが不十分だと、情報漏洩やシステム障害を引き起こす原因となり得ます。これらの被害は、経済的損失やブランドイメージの損傷に繋がるため、未然に防ぐための適切な対策が必要です。
▼ネットワークセキュリティにおける主な被害リスク
- マルウェアやウイルスへの感染
- 個人情報や機密情報の流出
- クレジットカード情報の漏洩
- サーバーの動作遅延や停止
- フィッシング詐欺による被害
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が2024年1月に公表した「情報セキュリティ10大脅威 2024」によると、2023年に発生した最も社会的に影響が大きかった組織向けの脅威は「ランサムウェアによる被害」とされています。ランサムウェアとは、攻撃者が身代金を支払うよう要求するマルウェアの1種です。
マルウェアやウイルスの感染は、システムの混乱やデータの破損を引き起こし、企業活動に甚大な影響を及ぼします。また、個人情報や機密情報の流出は、法的責任の問題に加え、顧客の信頼を大きく損なうことに繋がります。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、定期的なセキュリティの監査と更新、従業員へのセキュリティ教育などが必要です。ネットワークセキュリティの強化は、単に技術的な問題だけでなく、組織全体の意識改革も求められます。
ネットワークへの不正アクセスによる被害事例
ネットワークセキュリティの脆弱性を残してしまうと、攻撃者からの不正アクセスを受けるリスクが高まります。本項では、ネットワークへの不正アクセスによる被害事例を3つ紹介します。
被害事例の詳細を知り、原因や対策内容を深く理解できれば、不正アクセスを含むサイバー攻撃への対策を立てやすくなります。
大手菓子メーカーで複数のシステムがダウン
大手菓子メーカーは2022年3月17日、複数の社内サーバーに不正アクセスがあり、一部の社内システムに障害が発生したと発表しました。不正アクセスの判明後、すぐに外部とのネットワークを遮断しましたが、製造ライン支援システムが被害に遭い、生産の一部に影響がありました。また、この不正アクセスにより、顧客の個人情報が流出した可能性も浮上しています。
大手電機メーカーで最大8,122人の個人情報が漏洩
2020年1月、大手電機メーカーで最大8,122人の個人情報が漏洩する事件が発生しました。この事件はネットワークへの不正アクセスによって起こり、漏洩した個人情報は関係者だけでなく、採用応募者のものも含まれていたとのことです。
ネットワークセキュリティが突破された原因としては、ウイルス対策ソフトの脆弱性を突かれたことにありました。対策ソフトのベンダーが修正パッチを公開する前に脆弱性が狙われたため、攻撃者による不正アクセスを防げませんでした。
決済代行会社で約288万件のクレジットカード情報が流出
2021年10月から2022年1月にわたり、社内ネットワークに不正アクセスが複合的に行われ、データベースから個人情報を含むさまざまな情報が外部に流出し、その上でクレジットカードの不正利用が発生しました。
この事件での不正アクセスは、決済データセンターサーバー内に配置された一部のアプリケーションの脆弱性を突いたサイバー攻撃によるものです。当初は漏洩した可能性のあるクレジットカード情報は最大で約46万件とされていましたが、後日、対象となったクレジットカード情報は約288万件になったと報告されました。
ネットワークセキュリティで有効となる5つの対策
ネットワークセキュリティの強化は攻撃を未然に防ぎ、企業の情報資産を守るために重要です。対策を複合的に実施することで、企業のセキュリティレベルを高め、サイバー攻撃を受けるリスクを低減できます。以下、ネットワークセキュリティで有効となる対策を5つ紹介します。
- ファイアウォールやIDS/IPSを導入する
- ネットワークセキュリティキーを強化する
- デバイスの不正接続防止を徹底する
- 定期的に脆弱性診断を行う
- セキュリティ対策ソフトを導入する
それぞれの対策内容を順番に見ていきましょう。
ファイアウォールやIDS/IPSを導入する
ファイアウォールや侵入検知システム(IDS)/侵入防御システム(IPS)の導入は、不正アクセスや攻撃を検出し防ぐために有効です。これらのシステムは、ネットワークへの不審な通信を監視し、セキュリティインシデントの発生を未然に防ぎます。
システム | 特徴・強み |
---|---|
ファイアウォール | ネットワークへの不正アクセスを防止する |
IDS/IPS | 不正なトラフィックを検出する |
ファイアウォールは不正なアクセスをブロックする基本的な防御策として機能し、IDS/IPSはより高度な攻撃や不審なパターンを識別し、即座に対応することができます。これらのシステムを組み合わせることで、攻撃者にとって突破が困難な環境を構築可能です。
ネットワークセキュリティキーを強化する
ネットワークセキュリティキーの強化も不正アクセスの防止に寄与します。複雑なパスワードの設定や定期的な更新は、セキュリティレベルを維持する上で基本的ながらも極めて効果的な手段となります。
また、WPA3などの暗号化プロトコルを使用することで、データの暗号化レベルを高め、セキュリティの強化を図ることが可能です。ただし、WPA3に対応していないデバイスもあるため、WPA2も併せて検討するようにしましょう。
デバイスの不正接続防止を徹底する
内部システムの強化だけでなく、デバイスの不正接続防止も徹底する必要があります。社内で配布するスマートフォンやPC、タブレットなどのデバイスの接続制限を設けることで、攻撃者による不正利用を効果的に防げます。
▼具体的な不正接続防止策
- マルチファクター認証を導入する
- 不明なデバイスの接続を自動的に拒否する設定を適用する
- VPNを通じてのみネットワークへの接続を許可する
デバイスの不正接続を防ぐためには、パスワードの強化やマルチファクター認証の導入など、複数の防止策を設けることが大切です。これにより、社内デバイスのセキュリティが強化され、不正利用のリスクを最小限に抑えることができます。
定期的に脆弱性診断を行う
脆弱性診断を定期的に行うことで、システムのセキュリティ状況を把握し、改善策を講じることができます。この診断により、未知の脆弱性や設定ミスなどが発見された場合は迅速に対処し、セキュリティ対策を更新する必要があります。
脆弱性診断は外部の専門業者に依頼することも可能であり、定期的な診断を通じてセキュリティレベルを維持、向上させることが重要です。この方法で脆弱性診断を行えば、自社のセキュリティ対策の有効性を確認でき、サイバー攻撃に対する防御力の向上が見込めます。
セキュリティ対策ソフトを導入する
セキュリティ対策ソフトの導入は、ウイルスやマルウェアからデバイスを保護するために非常に効果的な手段です。最新の対策ソフトを導入し、常に監視・対処を行うことで、企業の資産や機密情報を保護できます。
対策ソフトのほとんどは、リアルタイムでの監視機能や自動更新機能を備えており、新たに発見された脅威にも迅速に対応することが可能です。対策ソフトを導入する場合は、できる限り信頼性の高いベンダーのシステムを選択するようにしましょう。
ネットワークセキュリティの対策ならGMOサイバーセキュリティ byイエラエ
画像引用元:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ
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企業が直面するさまざまなセキュリティリスクに対し、専門的な知識と技術力で対応することが可能になります。また、自社で抱えるシステムの脆弱性を認識し、対処法まで把握できる点も大きな強みです。
このサービスを利用することで、企業は自社のセキュリティ状態を正確に把握した上で、ネットワークセキュリティに対する効果的な防御策を講じることができます。
まとめ
本記事では、ネットワークセキュリティが必要とされる理由、主な被害リスクや被害事例、効果的な対策について解説しました。
攻撃者による不正アクセスを防ぎ、企業の重要資産を保護するためには、ネットワークセキュリティの強化が不可欠です。具体的な対策方法としては、ファイアウォールやIDS/IPSを導入する、ネットワークセキュリティキーを強化するなど多岐にわたります。
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文責:GMOインターネットグループ株式会社