GoogleやYahooなどで提供されるセーフサーチには、一体どのような機能が備わっているのでしょうか?そもそもセーフサーチとは、インターネット検索時に不適切なコンテンツをフィルタリングする機能のことです。
この機能を利用することで、犯罪に巻き込まれたり、マルウェアやウイルスに感染したりするリスクを防止できます。ただし、セーフサーチの設定方法はデバイスに応じて異なるため注意が必要です。
本記事では、セーフサーチが必要とされる理由、オフにするリスク、具体的な設定方法について解説します。併せてセーフサーチ以外の対策案も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
[ 開く ]
[ 閉じる ]
セーフサーチとは
セーフサーチとは、インターネット検索時に不適切なコンテンツをフィルタリングする機能のことです。この機能により、ユーザーは安心してインターネットを利用できるようになります。特に子供たちがインターネットを利用する際に効果的な機能です。
GoogleやBing、Yahooなどのブラウザでセーフサーチ機能が提供されており、Googleでは以下のように説明されています。
「セーフサーチは、性行為や刺激の強い暴力などの露骨な表現を含むコンテンツを検索結果に表示するかどうかを管理するのに役立ちます」
2023年6月にGoogleはユーザーの安全性をさらに高めるため、露骨な表現画像に「ぼかし」が入る機能を新たに実装しました。これにより、セーフサーチを有効にしているユーザーは、不適切な内容がぼかされて表示されるようになりました。
現在、Googleのセーフサーチ機能には「フィルタ」、「ぼかし」、「オフ」の3段階があり、ユーザーは目的に合わせてレベルを選択できます。特に子供がいる家庭では「フィルタ」を選択することで、より安心してインターネットを利用できるようになります。
セーフサーチが必要とされる理由
スマートフォンの普及に伴い、インターネットを利用した犯罪が増加しています。特に若者が出会い系サイトやSNSを通じて危険にさらされるケースが目立ち、セーフサーチの必要性が高まっています。
警察庁の「令和4年の犯罪情勢」によれば、SNSに起因する事犯の被害児童数は2012年では1,076人でした。一方で、2022年には被害児童数が1,732人にまで増加しています。
「令和4年におけるSNSに起因して犯罪被害に遭った児童の数は1,732人と、前年比で4.4%減少したものの、依然として高い水準で推移している」
子供たちにスマートフォンやパソコンを与える場合、保護者の目が行き届きにくくなり、インターネットを利用した犯罪に巻き込まれるリスクが伴います。子供たちはその危険性を熟知しているわけではないため、大人よりも巻き込まれる可能性が高いと言えるでしょう。
このような背景から、インターネット上の安全を確保するために、セーフサーチが重要な役割を担っています。教育関係者はこの機能の重要性を理解し、適切なネット環境の構築に努める必要があります。
セーフサーチをオフにする主なリスク
セーフサーチをオフにすると不適切な内容の閲覧が可能となり、セキュリティ上のリスクが高まります。これは、インターネット上の危険なコンテンツやサイバー攻撃からユーザーを守るフィルタリング機能が失われるためです。
これらの不適切な内容は、子供だけでなく大人に対しても不快感を与える可能性があります。具体的なリスクとして、以下の3つをそれぞれ紹介します。
- 犯罪に巻き込まれる
- マルウェアやウイルスに感染する
- フィッシング詐欺に遭う
もしもセーフサーチをオフにする場合は、これらのリスクを必ず考慮しましょう。
犯罪に巻き込まれる
セーフサーチを無効にすると、犯罪に巻き込まれるリスクが高まります。なぜなら、成人向けのWebサイトや、不適切なコンテンツを配信するプラットフォームへの入り口を広げることになるためです。
▼不適切なコンテンツの一例
- 過激な表現
- 暴力的な映像
- 差別的な言葉
例えば、著作権侵害のコンテンツを提供するWebサイトや、違法商品を販売するオンラインマーケットへのアクセスが含まれます。これらのコンテンツは、ユーザーを犯罪に巻き込むリスクを高め、利用した場合は法的なトラブルにつながる可能性があります。
マルウェアやウイルスに感染する
セーフサーチをオフにしている状態だと、マルウェアやウイルスが仕込まれたWebサイトにアクセスする可能性が高くなります。危険なWebサイトや悪質なダウンロードリンクがフィルタリングされず、検索結果に表示されるリスクがあるためです。
検索結果の一部には、攻撃者がマルウェアに感染させるために作成した危険なWebサイトが含まれています。このような危険なWebサイトに誤ってアクセスし、マルウェアやウイルスに感染してしまうと、金銭的損失や個人情報の流出が発生する可能性があります。
フィッシング詐欺に遭う
フィッシング詐欺の被害に遭う可能性も考えられます。セーフサーチを停止した場合、フィッシング詐欺を仕掛けるWebサイトをブロックできなくなるため、危険な偽サイトにアクセスしてしまう危険性が高まります。
- ▼フィッシング詐欺とは?
- 信頼されているWebサイトや企業になりすまし、個人情報や金銭を盗み出す詐欺行為のこと。
フィッシング詐欺の一般的な手口として、正規のWebサイトに見せかけた偽のログインページを使用し、ユーザーの個人情報を盗み取る方法があります。このような攻撃に遭遇した場合、クレジットカード情報の盗難や、個人情報の悪用につながるリスクが伴います。
Googleセーフサーチの設定方法
Googleセーフサーチの設定は簡単に行えます。具体的な設定方法を各種デバイスに分けて解説します。
パソコンの場合
パソコンでGoogleセーフサーチを設定する場合、セーフサーチ設定の画面にアクセスし、「フィルタ」、「ぼかし」、「オフ」のいずれかを選択します。具体的な手順は以下の通りです。
▼パソコンでGoogleセーフサーチを設定する手順
- Googleの検索画面を開く
- 画面右上にある「クイック設定」を開く
- 「セーフサーチ」を選択し、セーフサーチ設定の画面にアクセスする
- 「フィルタ」、「ぼかし」、「オフ」のいずれかを選択して完了
以上の手順で、パソコンのGoogleセーフサーチ設定は完了です。
スマートフォンの場合
iPhone・AndroidでGoogleセーフサーチを設定する場合、Googleアプリとブラウザで手順が異なります。それぞれの設定方法は以下の通りです。
▼GoogleアプリでGoogleセーフサーチを設定する手順
- 右上のプロフィール画像をタップする
- 「設定」を選択する
- 「セーフサーチ」をタップし、適切なものを選択して完了
▼スマホのブラウザでGoogleセーフサーチを設定する手順
- Googleの検索画面を開く
- トップページにある「設定(ハンバーガーメニュー)」を開く
- 「セーフサーチ」をタップし、適切なものを選択して完了
スマートフォンの種類に応じて、設定方法が若干異なる場合があります。
親が子供に安全にインターネットを使用させるその他の方法
セーフサーチの設定以外にも、子供に安全にインターネットを使用させる方法は主に3つ考えられます。安全な利用を促したい場合は、以下の方法を検討しましょう。
- 子供用のフィルタリングサービスを活用する
- 子供向けのブラウザを導入する
- 家庭内でルールを作る
各方法を順番に解説していきます。
子供用のフィルタリングサービスを活用する
子供用のフィルタリングサービスを利用すれば、不適切な内容をブロックし、子供の安全を確保することが可能です。安全性を高めたいなら、大手携帯キャリアが提供するサービスを活用しましょう。
例えば、NTTドコモからはフィルタリングサービスとして、「あんしんフィルター for docomo」が提供されています。学齢・年齢別の設定など、設定を細かくカスタマイズできる点が特徴です。
子供向けのブラウザを導入する
子供向けのブラウザを導入するのも一つの方法です。「Yahoo!きっず」などのブラウザであれば、不適切なWebサイトが表示されないため、子供でも安心してインターネットを利用できます。
Googleのセーフサーチは露骨な表現を含むコンテンツをブロックしてくれますが、不適切な要素を全て防いでくれるわけではありません。安全性をより高めたい場合は子供向けのブラウザを導入し、特定のサービスだけを利用させるようにしましょう。
家庭内でルールを作る
安全性を高める上では、家庭内でルールを作る方法もおすすめです。インターネット使用時のルールを明確にし、年齢とともに見直しを図ることで、効果的な対策を講じることができます。
▼家庭内ルールの一例
- インターネット使用時間の制限
- アクセス可能なWebサイトの事前確認
- 不特定多数への個人情報の共有禁止
- SNSや出会い系サイトの利用禁止
インターネットやSNSにはさまざまな危険性が伴います。家庭内ルールに則った利用を促すことで、サイバー攻撃などのリスク回避につながります。
まとめ
本記事では、セーフサーチが必要とされる理由、オフにするリスク、具体的な設定方法について解説しました。
スマートフォンが普及している現代において、不適切なコンテンツをフィルタリングできるセーフサーチは重要な機能の一つです。セーフサーチをオンにすることで、犯罪に巻き込まれるリスクや、マルウェアやウイルスに感染する危険性を防止できます。
セーフサーチ以外にも複数の対策案が考えられるため、より安全にインターネットを利用したい、利用させたい方はぜひ本記事を参考にしてみてください。
文責:GMOインターネットグループ株式会社