フェイクアラートとは、デバイス上に突如として現れる「システムが危険にさらされている」などの偽警告のことを指します。ユーザーの不安を煽り、悪質なソフトウェアやサービスを購入させるという目的があります。
指示に従うとさまざまなリスクが伴いますが、落ち着いて対処すれば問題ないことがほとんどです。そこで今回は、フェイクアラートが表示される原因、従った場合のリスクや対処法を解説します。フェイクアラートに不安を覚える方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
目次
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フェイクアラートとは?
フェイクアラートとは、デバイス上に突如として現れる偽の警告メッセージのことです。「システムが危険にさらされている」という警告は、ほとんどの場合、実際にウイルスに感染しているわけではありません。
これらの警告には、ユーザーの不安を煽り、悪質なソフトウェアやサービスを購入させるという目的が存在します。実際にフェイクアラートに従って操作を行うと、高額な課金請求が届いたり、マルウェアに感染したりなどのリスクが伴います。
フェイクアラートが突然表示され、焦りが生まれるかもしれませんが、冷静に対処することが大切です。なお、フェイクアラートはWindowsやMacなどのパソコンだけでなく、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンにも表示されることがあります。
フェイクアラートが表示される原因
フェイクアラートが表示された場合、そこには何かしらの原因が存在します。考えられる主な原因として、以下の2つが挙げられます。
- 不審なURL・広告をクリックした
- 開発元が不明なアプリをインストールした
原因を正確に把握することで、効果的な対策を取ることができます。それぞれの原因について詳しく解説します。
不審なURL・広告をクリックした
不審なWebサイトに表示される広告をクリックすると、別のWebサイトに飛ばされ、フェイクアラートが現れる場合があります。
また、ブラウザはCookieというデータを保存する機能が備わっており、このCookieによってユーザーの閲覧履歴が追跡され、その結果、フェイクアラートが表示されやすくなるケースも考えられます。
開発元が不明なアプリをインストールした
開発元が不明なアプリの一部には、フェイクアラートが仕込まれていることがあります。その場合、主に以下2つのパターンでフェイクアラートが出現します。
▼フェイクアラートが出現するパターン
- アプリ自体にフェイクアラートが表示される
- 広告をクリックすることでフェイクアラートが表示される
特に公式のアプリストア以外からアプリをダウンロードした場合、不審なアプリを起動するリスクが高まります。アプリストア上での評価が低い、アプリストアに存在しないアプリなどには注意が必要です。
フェイクアラートの具体的な手口
フェイクアラートにはユーザーを不安にさせ、即座に行動を促すという目的があります。本項では、その具体的な手口として、以下の5つを詳しく解説します。
- Windowsセキュリティシステムが破損
- ウイルス感染詐欺
- セキュリティアラート詐欺
- アップデート詐欺
- アカウント追加詐欺
これらの手口を一つずつ見ていきましょう。
Windowsセキュリティシステムが破損
悪意のあるWebサイトにアクセスすると、「Windowsセキュリティシステムが破損している」というポップアップが突如として出現することがあります。このようなポップアップは、多くの場合、「更新」や「続行」といったボタンのクリックを強要します。
さらに、カウントダウン形式で「〇〇秒で削除される」といった時間制限を設け、ユーザーの不安を煽るケースも見受けられます。しかし、これらのほとんどは偽のエラー表示であり、本当にWindowsのセキュリティが破損しているわけではありません。
ユーザーに不必要なサービスやソフトウェアを購入させる、という悪質な目的があることを覚えておきましょう。
ウイルス感染詐欺
ウイルス感染詐欺は、ユーザーのデバイスにウイルスが侵入したと偽装し、フェイクアラートを表示する手口です。警告の内容は多岐にわたり、アプリのインストールを強く推奨するものから、ソフトウェアのアップデートを強要するものまでさまざまです。
このフェイクアラートに従ってしまうと、高額な金銭を要求されるリスクや、個人情報が盗まれるリスクがあります。多くの場合、実際にウイルスに感染しているわけではないため、冷静に対処することが大切です。
セキュリティアラート詐欺
セキュリティアラート詐欺は、ユーザーの注意を引くために不快な警告音を鳴らしながら、怪しいWebサイトや電話に誘導する手口です。この詐欺の主な目的は、ユーザーに強い不安感を与え、高額な金銭を要求することにあります。
例えば、正規のセキュリティソフトのアラートを模倣したポップアップが表示され、警告音とともに「許可する」ボタンのクリックに誘導するケースがあります。表示される内容には、「セキュリティが低下しています」や「直ちに対応が必要です」といった、緊急性を強調する文言が多く含まれています。
アップデート詐欺
アップデート詐欺は、偽のアプリやソフトウェアのアップデート通知を表示し、ユーザーを騙してマルウェアなどをインストールさせる手口です。主に以下のような狙いがあります。
▼アップデート詐欺による狙い
- ユーザーに不正なソフトウェアをインストールさせる
- 有料のソフトウェアを購入させて金銭を要求する
- ユーザーの機密情報を抜き取る
具体的には、「セキュリティ向上のため、最新バーションにアップデートしてください」というポップアップが表示され、インストールを指示してきます。
アカウント追加詐欺
アカウント追加詐欺は、偽のアカウントによる追加要求を行うことで、ユーザーの情報を取得しようとする詐欺の手口です。
例えば、iPhoneのカレンダー共有機能を悪用し、編集権限を攻撃者のアカウントに共有させることで、不正サイトへの誘導を行います。この詐欺に応じて情報を入力すると、アカウントの乗っ取りや情報の窃取が行われるリスクがあります。
フェイクアラートに従った場合の主なリスク
フェイクアラートが持つリスクは多岐にわたります。指示に従った場合、重要な情報が抜き取られたり、高額な金銭を要求されたりする危険性があります。従った場合の主なリスクは以下の通りです。
▼フェイクアラートに従った場合の主なリスク
- パーソナルデータが流出する
- デバイスがハッキングされる
- スパムメールや広告の大量受信
- 重要なファイルやデータが削除・窃盗される
- 高額な金銭が要求される
デバイスの動作が急に重くなったり、インターネットの使用量が極端に多くなったりした場合、マルウェアに感染している可能性があります。被害を拡大させないためにも、早急な対処が必要となります。
フェイクアラートが表示された場合の対処法
フェイクアラートが表示された場合、大きく5つの対処法が考えられます。最悪の事態を避けるためにも、落ち着いて以下の対処法を行いましょう。
無視してポップアップを閉じる
無視してポップアップを閉じれば、何事もなく解決する場合がほとんどです。一般的なフェイクアラートは、直接マルウェアなどに感染するわけではなく、クリックや操作を誘導するだけなので、リンクやボタンをクリックしなければ被害は基本発生しません。閉じる際は、ブラウザの「閉じる」ボタンやタスクバーから終了することを推奨します。
不審なアプリを削除する
フェイクアラートが表示され、不審なアプリが原因だと気付けたら、そのアプリを早急に削除しましょう。不審なアプリには不正プログラムだけでなく、マルウェアなどが潜んでいる可能性があります。
デバイスのアプリ一覧を確認し、見慣れないアプリや開発者が不明なアプリを見つけたら、速やかに削除することをおすすめします。念のため、削除後はデバイスを再起動し、フェイクアラートが再度表示されないか確認しましょう。
OS・ソフトウェアをアップデートする
OSやソフトウェアのアップデートは、サイバー攻撃に対するセキュリティとして有効です。定期的にアップデートを確認し、提供されている場合は速やかに適用するようにしましょう。
アップデートすることで、新しく発見された脆弱性が修正され、サイバー攻撃によるリスクを減少させます。特にOSはメジャーアップデートが提供されるたびに、多くのセキュリティ問題が解消されることが多いため、優先的にアップデートを行いましょう。
ネットワークを切断する
フェイクアラートが表示された際、即座にネットワークを切断することで、追加の攻撃や被害を遮断できます。具体的には、Wi-Fiや有線ネットワークの接続を一時的にオフにする方法が挙げられます。
ネットワークを切断すれば、外部への情報の送受信が停止されるため、デバイス内の安全を確保できます。切断後は、安全な環境で必要な対策を講じるようにしましょう。
セキュリティサービスを導入する
セキュリティサービスの導入は、フェイクアラートやマルウェアの予防策として効果的です。セキュリティサービスには、フェイクアラートを瞬時に検出し、リスクを未然に防ぐための対策機能が備わっています。
高度なセキュリティ対策を求めるなら、信頼性の高いセキュリティサービスの導入が推奨されます。セキュリティサービスを選定する際は、評判や導入事例を参考にすると良いでしょう。
まとめ
本記事では、フェイクアラートが表示される原因、従った場合のリスクや対処法を解説しました。
フェイクアラートとは、デバイス上に突如として現れる偽の警告メッセージのことです。ウイルス感染詐欺、セキュリティアラート詐欺、アップデート詐欺など、詐欺の手口は複数存在します。
指示に従った場合、金銭要求や情報窃盗など多くのリスクが伴います。ポップアップが表示されても焦らず、冷静に対処することが大切です。もしもフェイクアラートが表示された場合は、本記事で紹介した対処法を講じるなど、すぐに対処することが求められます。
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