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ブランドとは?形成する4つの要素や必要性・メリットを解説

企業や個人にサービスを提供するうえで重視されることの一つにブランドがあります。

ブランドは、消費者にとって独自の役割を持ち、感情移入されている商品やサービスです。四つの要素から成り立っており、価値の向上にどんな風に貢献するかを整理する必要があります。

企業の中にはブランド戦略で成功しているところも多く、ブランドのメリットや守る必要性を正しく理解しておくことが大切です。

この記事では、ブランドの基本的な知識や構成する要素、必要性などを紹介します。

目次

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  1. ブランドとは
  2. ブランドを形成する要素
  3. ブランドにおける5つの階層
  4. ブランド力とは?構成する4つのポイント
  5. 認知度
  6. 知覚品質
  7. 実利的価値
  8. ブランド・ロイヤルティ
  9. 優れたブランドの代表例
  10. ディズニーランド
  11. レッドブル
  12. スターバックスコーヒー
  13. ブランドを守る必要性・メリット
  14. 市場で差別化が図れる
  15. 新商品が売れやすい
  16. 仕入れコストが削減する
  17. 広告費の削減に繋がる
  18. 採用に好影響を及ぼす
  19. 企業のブランドを守りたいならGMOブランドセキュリティにお任せ
  20. まとめ

ブランドとは

ブランドとは、競合他社と差別化するために商品やサービスを識別したものです。

もともと古ノルド語の「焼印をつける」という意味の「brandr」に由来しており、放牧している家畜が自分の所有物であることを識別するために使われた言葉が語源とされています。

ここでは、ブランドについてさらに詳しく解説します。

ブランドを形成する要素

ブランドといっても、商品やサービスによって指すものは異なります。具体的には、以下のような要素がブランドイメージのもとです。

  • 名称
  • 言葉
  • シンボル
  • デザイン

名称を聞いただけで頭にサービスのイメージが思い浮かぶこともあれば、企業のロゴや商品のデザインからサービスが連想できる場合もあるでしょう。

これらの目に見える情報に基づいて、その人の経験や価値観と連動し、目に見えないブランドイメージを形成します。

ブランドにおける5つの階層

ブランドといってもその対象はさまざまです。ブランド構築に必要な考え方として、以下の五つのブランド階層が重要なポイントとなります。

グループ・ブランド 企業グループが保持しているブランドです。例えば、ANAグループ、三井グループなどが挙げられます。
コーポレート・ブランド 企業名がひとつのブランドになることです。単一の企業によって構成されており、スターバックスやサントリー、資生堂などが挙げられます。
事業ブランド 企業が事業ごとに展開しているブランドです。例えば、AppleのiPhoneや無印良品のMUJIなどが挙げられます。
製品ブランド 個々の製品やサービスに展開しているブランドです。例えば、ブルボンのアルフォートや大塚製薬のポカリスエットなどが挙げられます。
パーソナル・ブランド 個人をブランド化することです。モデルや芸能人のように名前でイメージが連想するブランドが挙げられます。

これら五つのブランドの階層はそれぞれ明確に分かれているとは限らず、複数の階層を持っているようなケースもあります。

このような場合は、グループブランドから製品ブランドまでが一貫性を保っていることが大切で、またブランド力を向上するためにはターゲットとなる階層を見極める必要があります。

ブランド力とは?構成する4つのポイント

ブランドにはブランド力と呼ばれる概念が存在し、その力が高いほどユーザーから評価や支持を得ることができます。

ブランド力は以下の四つのポイントによって構成されるものです。ここでは、それぞれのポイントを詳しく紹介します。

認知度

認知度とは、消費者が特定のブランドについてどれだけ知っているか、他のブランドに比べてどれくらい違うものだと認識されているかなどの指針です。

認知度が高いブランドになると、「人気の」、「お馴染みの」といったキャッチフレーズがつけられやすくなります。100人しか認知されていないブランドよりも、1万人に認知されているブランドの方が市場においても有利です。

ブランドを知られていないと消費者の選択肢に入らないため、認知度が高いほどブランド力もあるといえるでしょう。

知覚品質

知覚品質とは、消費者がブランドに対して抱いている品質のイメージのことです。知覚品質が高ければ、購入目的と照らし合わせたときに代替品と比べて品質や優位性を感じます。

具体的には、以下のような視点で判断が行われます。

  • 機能
  • 性能
  • 付加価値
  • 耐久性
  • 信頼性
  • デザイン
  • コンセプト

これらは実際の品質ではなく消費者が商品やサービスに対してイメージするものです。知覚品質が高い方が消費者に選ばれる可能性は高くなります。

例えば、iPhoneを使ったことがないユーザーが、「iPhoneは使いやすくてデザインも優れている」というイメージを持っていたとすれば、iPhoneブランドの知覚品質が高いといえるでしょう。

実利的価値

実利的価値とは、商品やサービスの品質や機能によって消費者が得られるメリットのことです。

商品やサービスの品質が高ければ高いほど価値もあがり、消費者も魅力を感じて競合商品やサービスよりも選ばれやすくなります。

例えば、機能性が高く世界的にも実績が認知されているTOYOTA車は実利的価値が高いといえるでしょう。

ブランド・ロイヤルティ

ブランド・ロイヤルティとは、特定のブランドに対する消費者の忠誠心のことです。

消費者が商品やサービスを購入する際に、同じものを繰り返し購入することを意味します。つまり、リピーターが多い商品やサービスはブランド・ロイヤルティが高いブランドです。

ちなみに、企業がCMや広告、宣伝などに費用をかけるのは、新規顧客に商品やサービスを知ってもらうためです。ブランド・ロイヤリティが高まってリピーターが増えたら、宣伝広告費を回収できます。

一方で、ブランド・ロイヤリティが低いと、顧客が定着せず宣伝広告費を回収できません。そのため、事業ではブランド・ロイヤルティを高めてリピーターを獲得することが重要です。

優れたブランドの代表例

優れたブランドとは、競合との差別化・差積化ができているブランドです。ここでは、優れたブランドの代表例を三つ紹介します。

ディズニーランド

ディズニーランドは、世界的に確立している優秀なブランドの一つです。

運営しているのは株式会社オリエンタルランドとなるため、ブランドの階層においては事業ブランドに位置づけられます。

開園してから「夢と魔法の王国」という基本テーマを忠実に守り、施設内のあらゆる物にストーリー性を持たせて、長年に渡って唯一無二のブランドイメージを作り上げてきました。

このような努力によって、「ディズニーランドはいつ行っても楽しめる」というブランド・ロイヤルティや実利的価値を高めています。

レッドブル

レッドブルは1978年にオーストラリアで生まれたブランドで、「冒険者を称え、翼をさずける」というブランドコンセプトを掲げています。

レッドブルが優れたブランドといえるのは、競合他社にはない「独自の役割」と「感情移入」を作り出した点です。

テレビCMでは製品の特徴を伝えることなく、「レッドブル・翼を授ける」というキャッチコピーで消費者を主役にして応援するメッセージを送っています。

また、クラブやバーなどでキャンペーンをスタートし、ダンスやミュージシャンを発掘するコンテストを開催したことで若者の認知度を高めることにつながりました。

スターバックスコーヒー

スターバックスコーヒーが優れたブランドに成長したのは、独自のサービスや戦略で他社との差別化を図ることに成功したためです。

例えば、以下のような取り組みはスターバックスコーヒーの特徴といえます。

  • 宣伝広告を出さずにSNSや公式サイトを活用
  • 質の高いコミュニケーションがとれる人材育成
  • 独自のドリンクサイズ
  • カスタマイズのバリエーションが多い

スターバックスコーヒーは、価格に重点を置くのではなく、「高いホスピタリティ」を提供価値とすることで大きな成功を収めました。

最初からブランドに重点を置いた取り組みをしたわけではなく、美味しいコーヒーの理解を得るために情熱を持って取り組み続けたことで、優れたブランドが生み出されています。

ブランドを守る必要性・メリット

多くのユーザーに評価してもらうためにはブランドを守る必要があります。また、ブランド力を高めることでさまざまなメリットが見込めます。

ここでは、ブランドを守る必要性・メリットを紹介します。

市場で差別化が図れる

ブランド力が高まると、その市場において唯一無二の存在となり、競合他社との差別化が図れて比較検討されなくなります。

その結果、価格競争に巻き込まれなくなり、さらには相場よりも高いプレミアム価格をつけることも可能です。

価格が高額になると利益率も高まり、設備投資や品質向上にコストをかけられるなどプラスの効果が生まれます。

新商品が売れやすい

ブランドが定着して人気が高まると、「このブランドが出す商品やサービスなら間違いない」と消費者から支持を得られるようになります。

その結果、「このブランドの新商品なら試してみたい」という認識を持つ固定客が増えて新商品が売りやすくなるのです。

新商品を出すことはライバルとの差別化や品質のアップデートで必要となり、開発にかかったコストを回収するためにも売れやすさは重要なポイントになります。

仕入れコストが削減する

ブランド力が高まると仕入れ先からの信頼が高まり、流通における交渉力が高まって有利な条件で仕入れやすくなります。

その結果、仕入れコストが削減して利益率が高まることもブランド力の強化によるメリットです。

また、ブランド力で多くの商品が販売できるようになると、大量仕入れも可能となり、さらに安く仕入れができる場合もあります。

広告費の削減に繋がる

ブランド力が向上して商品やサービスが多くのユーザーに知れ渡ると、商品の金額に関係なくそのブランドが好んで選ばれるようになります。

広告や宣伝を出さなくても一定の売上を確保できるようになるため、多額の費用を投入して集客活動を行う必要がなく、広告費の削減につながるでしょう。

また、ファンになった人の中にはリピート購入だけでなく、SNSで発信して口コミを広げてくれる場合もあり、コストをかけずに広く宣伝しやすくなるのもメリットです。

採用に好影響を及ぼす

企業のブランド力が向上すると、ブランドに憧れたり、イメージに共感した人が現れるようになり、求人広告を出したときの応募者も増えます。

ブランドが浸透しているとイメージにマッチした人材が集まりやすく、質の高い人材採用につながったり、採用コストにかかる費用を削減できるメリットも期待できるでしょう。

また、ブランディング効果が高まると、自社の従業員に知人を紹介してもらって採用を行う「リファラル採用」もしやすくなります。

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画像引用元:GMOブランドセキュリティ

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まとめ

この記事では、ブランドの基礎知識や形成する4つの要素、必要性・メリットを紹介しました。

ブランドを強化して守ることで、独自性を出してリピーターの増加や採用や仕入れコストの削減につながるメリットがあります。競合他社に優位性を持つことで、事業の安定性や利益アップの効果も期待できるでしょう。

一方で、企業が作り上げてきたブランドが競合他社や消費者によって傷つけられるリスクもあります。そのような状況を防ぐためにも、ブランドリスクマネジメントが重要です。

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文責:GMOインターネットグループ株式会社